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「マンUはC・ロナウドがいないとダメ」ではなく…。繰り返し見せる悪癖が修正される気配は…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

マンUが繰り返し見せる悪癖



 失点のシーンは、まさに今季何度も繰り返されているマンUの“悪癖“の象徴だった。自分たちのCKのチャンスが潰えた後に仕掛けられたエバートンの速攻に対して、カウンタープレスが全く掛からなかった。最後はアンドロス・タウンゼントにゴールの正面にフリーで走り込まれ、元イングランド代表FWのシュートに、GKダビド・デ・ヘアは一歩も動けなかった。

 ロナウドはというと、エバートンのDF陣によるボックス内でのマークが厳しく、なかなか仕事をさせて貰えない。ロナウドがいなくとも先制に成功したマンUだったが、ロナウドが投入された後に同点に追い付かれ、そして追加点を奪えず、エバートンと引き分けに終わってしまう。

 つまり、現在のマンUは、決してロナウドがいないとダメというわけではなく、“ロナウド以前の問題”を抱えているということになる。その問題を端的に言えば、くどいようだが、ボールを持たれている時の守備とボールロスト時の守備、特にカウンタープレスが掛からないということである。それは今季これまでの試合で既に露呈している問題ではあるが、なかなか修正される気配がない。

 もちろんこの課題については、スールシャール監督も意識しているようだ。エバートン戦に向けての会見では、次のようなコメントを残している。

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