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セリエA 3年前

ミラン21世紀ベストイレブン。マルディーニ、カカ、シェフチェンコ…最高にかっこいい、魅力だらけの戦士たち

シリーズ:21世紀ベストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

DF紹介

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【写真:Getty Images】



カフー(元ブラジル代表)
生年月日:1970年6月7日
在籍期間:03年夏~08年夏
クラブ通算成績:166試合4得点22アシスト
代表通算成績:142試合5得点10アシスト

 2002年日韓ワールドカップでトロフィーを掲げたブラジルのレジェンドDFだ。「いつまでも走り続けられるのでは?」と思うほど豊富な運動量が最大の武器だが、スピードもテクニックもフィジカルも水準以上。タイミングの良い攻め上がりから正確なクロスを放ってチャンスを作ることができ、さらには攻守のバランス感覚にも優れるなど穴が少ない。今なお世界最高の右サイドバックと称されている。

 ミランに加入したのはローマにスクデットをもたらした後の2003年。当時33歳とすでにベテランだったが、合流後間もなくしてレギュラーに定着し、1年目でセリエA優勝に大きく貢献。2006/07シーズンには悲願のチャンピオンズリーグ(CL)制覇も経験している。現役ラストマッチとなった2007/08シーズンのセリエA最終節ウディネーゼ戦ではゴールを決め、スタジアム中から大きな拍手を浴びた。

チアゴ・シウバ(ブラジル代表)
生年月日:1984年9月22日
在籍期間:09年冬~12年夏
クラブ通算成績:119試合6得点2アシスト
代表通算成績:98試合7得点3アシスト

 ミランへの在籍期間は2年半と決して多くはないものの、21世紀のベストイレブンに選ばれるだけの活躍を見せたのは間違いない。2009/10シーズンよりレギュラーに定着すると、世界最高のDFアレッサンドロ・ネスタとコンビを組み鉄壁のディフェンスラインを形成。翌2010/11シーズンには最少失点でのスクデット獲得に貢献し、その活躍が評価され同シーズンのセリエA最優秀DF賞に輝いている。

 身長183cmとセンターバックとしては小柄だが、南米選手特有の身体能力を武器に対人戦でそう簡単に負けず。またカバーリングやインターセプトなどクレバーな対応もお手の物で足元の技術も非凡と、ミランでは実に様々なタスクをこなした。クラブ事情により早々と移籍せざるを得なかったのは非常に残念だったが、ミランでの活躍が現在まで続く素晴らしいキャリアに繋がったことは確かである。

アレッサンドロ・ネスタ(元イタリア代表)
生年月日:1976年3月19日
在籍期間:02年夏~12年夏
クラブ通算成績:326試合10得点2アシスト
代表通算成績:78試合0得点0アシスト

 守備大国イタリアではこれまで数多くの名DFが誕生してきたが、その中の一人がこの男と言えるだろう。圧倒的なフィジカルやスピードはなく派手さという意味では欠けるかもしれないが、DFとしての賢さで同選手の右に出る者は少ない。危険なエリアをすぐに察知してカバーに回り、パスコースを完璧に読んでボールを奪ったりと、その頭脳で幾度となくピンチの芽を摘んできた。まさに守備職人だ。

 財政難に陥ったラツィオからミランにやって来たのは2002年。移籍金は3000万ユーロ(約36億円)と当時としてはかなり高額だったが、赤黒のユニフォームを10年身に着け、公式戦326試合に出場して10個ものタイトルを獲得。怪我に泣かされることも多々あったのは事実だが、その金額以上のパフォーマンスを十分に示したと言えるはずだ。ミランが一時代を築く上で、なくてはならない存在だった。

パオロ・マルディーニ(元イタリア代表)
生年月日:1968年6月26日
在籍期間:85年夏~09年夏
クラブ通算成績:901試合33得点43アシスト
代表通算成績:126試合7得点0アシスト

 ミラン史上最高のレジェンドと言っていいだろう。1985年にわずか16歳でセリエAデビューを飾ると、そこからの24年間をすべてロッソネロに捧げ、ピッチ上で戦い続けた。セリエA通算647試合出場は歴代2位の成績であり、ミランでの公式戦901試合出場は断トツの数字。クラブにもたらしたタイトル数は25個にも積み上がっている。ミランを誰よりも知る人物ということに、疑いの余地は一切ない。

 サイドバックとセンターバックの両方をハイレベルに務めることを可能とする守備力に、左右両足を遜色なく使いこなす技術力。そして偉大な父チェーザレから受け継いだキャプテンシーと、この男はすべてを備えていた。先日には息子ダニエルがゴールしたことで、ミランにおいて親子3代でセリエAでの得点を記録するという偉業を達成。マルディーニ家は、これからもミランと共に生き続ける。

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