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“強すぎる“リバプール、南野拓実の序列は…。アトレティコを圧倒、その中で成功したアピールポイントとは?【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第4節、リバプール対アトレティコ・マドリードが現地時間3日に行われ、2-0でリバプールが勝利した。好調リバプールはアトレティコ・マドリードを圧倒。グループ4連勝を達成し、早くも首位通過を決めた。後半78分からは日本代表FW南野拓実も出場している。(文:安洋一郎)


リバプールがホーム「アンフィールド」で完勝

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【写真:Getty Images】

 「試合はほぼ完璧で、自分たちが望んでいた通りになったよ」

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 試合後、リバプールのユルゲン・クロップ監督はこのように試合を振り返った。10月20日のアトレティコ・マドリードとの前回対戦では、ゲームの進め方に苦言を呈していたクロップ監督だが、今節終了後は対照的にご満悦の様子だった。

 前半開始直後はアウェイのアトレティコ・マドリードが試合のペースを握り、セットプレーからはチャンスも作った。だが、敵地アンフィールドで優位に立ち続けるのは難しかった。

 13分、右サイドの深いところに入ったジョーダン・ヘンダーソンから丁寧なパスを受けたトレント・アレクサンダー=アーノルドが、ダイレクトでクロスを上げ、ディオゴ・ジョタが頭で合わせてリバプールが先制に成功。この試合で訪れた最初の決定機を確実に決めきった。

 そして21分、今度は左サイドでのスローインの流れからサディオ・マネが、高い推進力で中央のエリアにボールを運び、ヘンダーソンを経由してボールは再び右SBのアレクサンダー=アーノルドの元へ。エリア内に入れたシュート性の高速クロスをマネが左足で合わせて2点目を追加した。

 前半早々に2点のリード。しかし、2-0というスコアはリバプールにとって安心できるスコアではなかった。なぜなら前述したアトレティコとの前回対戦では、最終的には勝ち越すことになるが、2点リードから2-2に追いつかれている。加えて直近のプレミアリーグ、ブライトン戦でも同じように2-0から引き分けに持ち込まれていた。

 リバプールがダメ押しの3点目を狙う中、36分、アトレティコのフェリペが、カウンターからドリブル突破を試みていたマネを背後から足裏で蹴って止めたとして一発退場。これはリバプール陣内でのプレーであり、決定機阻止という訳ではなかったが、ボールに全くチャレンジをしていない危険なプレーと判断されてレッドカードが提示された。

 一発退場となったフェリペは1失点目、2失点目と続けてリバプールFWのマークを外して失点に絡んでおり、精神的にも追い込まれた状況で軽率なプレーをしてしまった。

 その後は終始リバプールが試合のペースを握った。終わってみればポゼッション率は73%、パスの本数もアトレティコの3倍以上を記録し、19本ものシュートを放った。だが、2点を奪われてからアトレティコは守護神オブラクを中心にゴールを割らせなかった。

 結果、前半に決まった2つのゴールをリバプールが守りきり、2-0で勝利。グループステージ4連勝を達成し、早くもグループ首位通過を決めた。これで残りのグループステージ2試合を控えメンバー中心で戦えることとなり、11月の代表ウィーク後、さらに過密日程となって行く中で大きな1勝となった。

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