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日本代表 2年前

小野伸二や稲本潤一はもっと若かったが…。サッカー日本代表、ようやく成果が出始めたプランとは…【コラム/W杯アジア最終予選】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「東京世代がもっとやらないといけない」



 トルシエ監督は中山雅史や秋田豊のような30代の年長者にもリスペクトを払いながら、若手をどんどん使おうとした。そういった大胆さを森保監督ももっともっと出していい。今回のオマーン戦のスタメンに三笘と中山を抜擢してもよかったくらいである。

「10月の碧の活躍はもちろん刺激になっていますし、僕ら東京世代がもっとやらないといけないところはある。これからどんどんスタメンを担っていける選手が増えていくように、僕も頑張りたいと思います」

 オマーン戦の救世主となった三笘も目をぎらつかせたが、彼らももっと野心を前面に押し出していい。令和の若者たちは闘争心や泥臭さを口に出したり、行動で表現したりするのを遠慮しがちだが、サッカーのようなバトルの場ではそういう部分がより重要になる。ピッチ内外で声を出し、味方を鼓舞し、ベテランを叱咤激励するくらいの気概を持った面々が多くなり、2022年カタールワールドカップに向かっていくような形になれば、まさに理想的だ。

 まずは最終予選終盤戦で確実に勝利を重ね、自力でアジアを突破することが肝要ではあるが、森保ジャパンが新たな段階に突入するきっかけをつかんだことは、改めて強調しておくべき点。フレッシュな戦力のさらなる台頭に大きな期待を寄せたい。

(取材・文:元川悦子【オマーン】)

【了】

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