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前田大然も旗手怜央も停滞。今季初の2試合連続無得点、セルティックに何が起きているのか?【分析コラム】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

レンジャーズとの優勝争いは最終局面へ

旗手怜央
【写真:Getty Images】



 スコティッシュ・プレミアシップは12クラブで構成されるため、3回総当たりでリーグ戦を行う。セルティックは勝って当たり前だと思われているだろうが、この「3回総当たり」というレギュレーションが勝ち続けることを難しくしていると言えるのではないだろうか。

 1度目の対戦時はポステコグルー監督が掲げる斬新なスタイルに面食らい、2度目までは力負けしてしまうかもしれない。だが、それまでの経験を生かして入念に対策を練れる3度目の対戦は、さすがのセルティックでも困難を強いられる。ハイバーニアン戦はその象徴とも言える試合になった。

 今季のリーグ戦は残り5試合で、首位セルティックと2位レンジャーズとの勝ち点差は3ポイントとなっている。優勝争いは一瞬の油断が命取り。ここからは1つでも勝利を逃してしまえば、脱落の可能性すらある極めて厳しい戦いになる。

 しかも、最終節の1節前にはセルティックとレンジャーズの直接対決も残されているのだ。引き分けを悔やんで立ち止まっているわけにはいかない。ノルウェー遠征が終わっても過密日程は続くが、アタッキング・フットボールを捨てるわけにもいかない。

 チーム戦術の浸透と本格化を進めながら、冬の移籍市場で多くの新戦力を加えて競争を促してきたセルティックにとってここからが本当の正念場。ポステコグルー監督がハイバーニアン戦で見つけた課題をどのようにクリアし、チームを悲願の優勝に導いていくか注目していきたい。

(文:舩木渉)

【了】

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