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旗手怜央、4ヶ月ぶりのサッカー日本代表招集。森保一監督が想定する起用ポジションとは?

text by 編集部 photo by Getty Images

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旗手怜央
【写真:Getty Images】



旗手怜央、サッカー日本代表での起用法は?

 日本サッカー協会(JFA)は16日、最新のサッカー日本代表メンバーを発表した。



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 今月24日に行われるカタールワールドカップアジア最終予選のオーストラリア代表戦と、同29日に開催されるベトナム代表戦に向けて27選手が招集された。森保一監督は以前から今回の2連戦に向けて通常の23人よりも多くの選手を招集する意向を示しており、その通りのメンバー選考になった。

 初招集の選手はいなかったが、セルティックに所属するMF旗手怜央が昨年11月以来の日本代表復帰を果たしている。同選手は「まだヨーロッパに慣れていないということで招集を見送る」という指揮官の判断で、欧州移籍直後だった今年1月の活動には招集されていなかった。

 しかし、「今はサッカーの部分も日常生活のところもスコットランドの生活に慣れてきていることも確認できて」、なおかつ「プレーでもチーム(セルティック)にフィットしてきている」と判断されて招集メンバー入り。森保監督も東京五輪世代のユーティリティプレーヤーに期待を寄せている。

 注目されるのは起用法だ。日本代表初招集だった昨年11月は、ベトナム代表戦とオマーン代表戦の2試合ともベンチ外に。旗手はA代表デビューのチャンスをつかめなかった。立場が変わってセルティックの主力として成長を続ける今、どのような形で起用していくつもりなのだろうか。

 その問いに森保監督は「彼が今やっているポジションが一番いいかなと思っています」と答えた。セルティックではアンジェ・ポステコグルー監督に4-3-3の中盤インサイドハーフで起用されており、日本代表監督も「そこが一番、彼にとってプレーしやすいところ」と分析している。

 フロンターレ時代も4-3-3の中盤インサイドハーフで起用されることが多かった。最近の日本代表では中盤の構成がMF遠藤航、MF守田英正、MF田中碧の3人で固定されつつあるが、旗手はチーム内の序列に風穴を空けられるかもしれない。

 また、現在の主力選手たちと一緒にプレーした経験が豊富なのも旗手にとって大きなアドバンテージになる。守田と田中はフロンターレ時代のチームメイトで、中盤のユニットを組んでいた時期もある。遠藤と田中は昨年夏の東京五輪でともに戦った仲だ。

 一方で、森保監督は「我々の代表活動の中においては、同じシステム、同じポジションだけではなく、複数ポジションでの起用も考えて招集させてもらっています」とも述べた。

 実際、東京五輪で旗手は左サイドバックとしても起用されていた。当時のU-24日本代表を指揮していたのも森保監督で、旗手が複数のポジションで計算できる戦力であることを熟知している。

 戦線復帰を果たしたばかりのDF長友佑都がFC東京で定位置を失っており、コンディションに懸念があることも指摘されている。そのため森保監督は旗手を左サイドバックで起用する可能性も考慮しているかもしれない。

 セルティックでは宿敵レンジャーズ戦で2得点を挙げるなど華々しいデビューを飾り、すぐに主力としての信頼をつかんだ。最近はパフォーマンスに若干のかげりも見受けられるが、旗手はワールドカップ出場権のかかった試合に帯同するチャンスを生かせるだろうか。

 オーストラリアの地で期待のユーティリティプレーヤーが日本代表デビューを果たす可能性は十分にある。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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