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三笘薫と旗手怜央、ベトナム戦で揃って先発へ。欧州で急成長、サッカー日本代表で「スタメンでもできることを証明」できるか

text by 編集部 photo by Getty Images

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三笘薫 旗手怜央
【写真:Getty Images】



三笘薫と旗手怜央、ベトナム戦で先発起用か

 サッカー日本代表は27日、千葉県内で練習を行った。



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 当初は冒頭15分のみ報道陣に公開予定だったが、急きょ最後まで公開されることに。29日に予定されているカタールワールドカップアジア最終予選のベトナム代表戦に向けた準備の核心部分もつまびらかにされた。

 全体練習の最後に行われた11対11のハーフコートゲームでは、対戦相手の戦い方も想定した内容に。チーム分けもおそらくベトナム戦の先発メンバー選考を意識したものになっていた。

 森保一監督はワールドカップ出場権を獲得した直後の試合で、先発メンバーを大きく入れ替えるかもしれない。本番を意識していると思われる側のチームには、MF旗手怜央やMF久保建英、MF三笘薫の姿もあった。

 24日のオーストラリア代表戦で途中出場から2得点を挙げた三笘は、日本代表のワールドカップ出場決定に大きく貢献した。そして、26日のオンライン取材では本大会に向けて出番を増やすために「スタメンでもできることを証明しなければいけない」と、次のステップも見据えていた。

 ベトナム戦に向けては「スタメンかサブかわからないですし、どんな状況でもチームの勝利に貢献するというのは変わらない」と述べつつ、先発のチャンスを得た場合には「攻撃だけじゃなくて守備のところもできると証明しなければいけないですし、より出場時間が伸びた時に、いろいろなプレーでチームに貢献することが求められる。そこを証明するために、あと3日間しっかりと準備していきたいと思います」と意気込んでいた。

 一方、旗手は今回が2度目の日本代表招集だが、まだデビューを飾れていない。セルティックで急成長を遂げる中での招集となった今回も、オーストラリア戦では出番が回ってこなかった。27日にオンラインで取材に応じた同選手は「レベルの高い選手がたくさんいる中で練習できることは僕にとってもすごく嬉しいことですし、日頃セルティックでやっていることをこの場で出さないと意味がない」とアピールに燃えている。

 彼らはともに川崎フロンターレから欧州へ旅立ち、三笘はベルギー1部のロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズで、旗手はスコットランド1部のセルティックで着実に成長を遂げている。

 ベルギーでウィングバックという新境地を開拓中の三笘は「プレーの中でも自分を出さないと、結果を出さないと試合に出られない。日本よりもコミュニケーションが取れない分、結果を出さないといけないので、結果に対する執着心は日本の時よりも増しました」と意識の変化を実感している。それだけではなく強度の高さに適応するための肉体強化などにも取り組んでいるところだ。

 一方、旗手はアンジェ・ポステコグルー監督のもとで4-3-3のインサイドハーフとして起用され、加入から約2ヶ月ですっかり主力の1人として信頼をつかんだ。ゆえに日本代表でも「クラブでやっているポジションで勝負できるのは一番ありがたいこと」と、インサイドハーフで競争に加わっくつもりだ。

 2人に共通しているのは、欧州にわたってゴールやアシストという数字で目に見える結果へのこだわりが増したことだろう。旗手も「(スコットランドで)結果にすごくこだわるようになったというか、ゴールやアシストの数字をすごく求められている感じがしますし、改めて自分自身、そこにもう一度フォーカスしてやっていきたい」と語る。

 ベトナム戦で揃って先発起用されれば、三笘はA代表初先発、旗手はA代表デビューとなる。カタールワールドカップ本大会に向けたサバイバルのスタートとなる一戦で、現在の序列を覆すきっかけをつかめるだろうか。

「まずはベトナム戦のことを考えていますし、今後ベルギーに帰ってどれだけ結果を出せるかだったり、自分が成長して、どれだけのプレーを代表でもできるのか証明しなければいけない。それを11月までにどれだけ見せられるかが勝負だと思っています」(三笘)

「いままで憧れだった舞台に立てる可能性があると自分自身でも感じているので、そこに出られるか出られないかは自分しだい。残り少ない期間で自分自身成長できるようにしたいなと思っています」(旗手)

 予選突破が決まっているとはいえ、ベトナム戦はただの消化試合ではない。本気で勝ちにいく中で、チャンスを得た選手たちがどんな形でそれぞれの魅力を表現し、勝利に貢献できるかが試される。三笘と旗手にも、日本代表にとって価値があることを証明したうえで、未来につながっていくパフォーマンスを期待したい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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