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背番号16がバルセロナを蘇らせた! 恐るべし19歳の真髄、劇的勝利のターニングポイントとは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

まさかのPK3度献上



 後半に入ると、試合は大きく動く。49分にダニエウ・アウベスがボックス内でソンを倒してしまい、レバンテにPKを献上。このチャンスをきっちりと決められて先制を許すと、55分にはエリック・ガルシアのハンドでまたもPKを献上。このピンチをGKテア・シュテーゲンのセーブで事なきを得ると、56分にはニコに代わってペドリが、57分にはフレンキーに代わってガビが入る。

 すると、59分にはペドリからのパスを受けたウスマンヌ・デンべレが左足でクロスを入れ、ピエール=エメリク・オーバメヤンがヘディングで同点ゴールを決める。さらに64分には右からガビが仕掛け、マイナスの折り返しをペドリがダイレクトで突き刺して逆転。この途中出場したスペイン代表コンビが精力的に走り、このままバルサが勝利を掴むかに思われた矢先、82分に3度目のPK献上。ここはダニ・ゴメスに決められて、試合は振り出しに戻ってしまう。

 しかし、このままドローで終わらないのが、今のバルサが上昇気流に乗っていることの証なのかもしれない。アディショナルタイム、ジョルディ・アルバが上げたクロスを、ルーク・デ・ヨングが頭で合わせて逆転――。PKを与え過ぎながらも勝ち切ったバルサが、2位の座をキープした。

 それにしても、なぜ、前半のバルサは停滞し、打って変わって後半は3つのゴールを決めることができたのだろうか。

 その要因は、前半はペドリとガビが不在で、後半は、その2人のスペイン代表MFが55分以降に投入されたからだろう。

 特に、ペドリの存在は絶大だった。

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