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サッカー日本代表初招集の伊藤洋輝、左SBで出場か? ドイツで磨いた「ゴールに直結するパス」を武器にアピールなるか

text by 編集部 photo by Getty Images

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伊藤洋輝
【写真:Getty Images】



伊藤洋輝、左SBで日本代表デビューか

 サッカー日本代表は2日、キリンチャレンジカップ2022でパラグアイ代表と対戦する。



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 森保一監督は「基本的には(6日の)ブラジル代表戦にアジア最終予選を戦ってきた軸となる選手を起用しようと思っています」と語っており、パラグアイ戦はテスト的な意味合いの濃いメンバー構成になりそうだ。

 もちろんA代表初招集のDF伊藤洋輝にもチャンスがあるかもしれない。報道陣に公開された5月31日の練習では左サイドからクロスを上げる役割を任されていたため、左サイドバック起用も考慮されていそうだ。

 ドイツ1部シュトゥットガルトでは主にセンターバックとして起用されていた伊藤だが、わずかに左サイドバックとして先発した試合もあった。同僚のMF遠藤航は伊藤のことを「身長もあって左足キックの精度もあって、意外と足が速い。1対1も強いので、バランスの良い選手」と評しており、複数ポジションに対応できる素養があることは間違いない。

 ただ、左サイドバックの競争は決して簡単ではない。パラグアイ戦前々日の練習では右サイドに入ることの多かったDF長友佑都も、これまで長く左サイドバックとして重用されてきた。もちろんDF中山雄太も健在だ。

 そんな中で伊藤はどんなものを武器にアピールしていくのか。ドイツで自信を深めた23歳の若武者は「左足でボールを持った時の組み立てや、ゴールに直結するパスはドイツでも求められていた部分。そこは1年間、ドイツでも特長を出してきたので、今度は日本代表のために、勝利のために僕自身の特長を生かせれば」と語る。

 育成年代の頃からもともとボランチとしての評価が高かっただけに、ビルドアップ能力は折り紙つき。それに加えてシュトゥットガルトで「球際やフィジカルの部分は全体的に伸びたと思うし、ポジションは基本的に後ろなので、背後のスピード勝負に関してはより自信がついた」と守備対応の成長にも手応えを得ている。

 フリーになりやすい左サイドバックの位置からゲームを組み立て、守備時は恵まれたフィジカルで対峙する相手を抑え込み、空中戦も苦にしない。伊藤は大型左サイドバックとして開花しうる潜在能力を秘めている。

「(シュトゥットガルトでは)3バックの左や、2センターバックの左、左サイドバックも含めていろいろやらせてもらったので、代表でも与えられたポジションを全力でプレーするだけです」

 根強い待望論のあった逸材を初めて日本代表に招集した森保監督は、起用法をどのように思い描いているだろうか。カタールワールドカップに向けて重要な意味を持つパラグアイ戦で、伊藤が左サイドバックで先発出場する可能性は十分にあるだろう。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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