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スペイン電撃移籍も志願のサッカー日本代表参加。橋本拳人が語った欧州再挑戦への思い【E-1サッカー選手権2022】

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



スペイン移籍決定の橋本拳人、日本代表に残った理由は?

 サッカー日本代表に参加しているMF橋本拳人は、合宿2日目の18日にスペイン2部ウエスカへの移籍が発表された。



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 FIFAがロシアのウクライナ侵攻にともなって設けた特例を利用し、今年3月下旬にヴィッセル神戸へ加入。もともと神戸との契約は6月末までだったが、ロシアのクラブとの契約一時停止措置の延長が決まったことを受け、7月1日に神戸との契約を延長したばかりだった。

「移籍については6月中からいろいろ話をしていたので、ずっと落ち着かない状態ではありました」

 橋本は欧州再挑戦に向けた動きが神戸との契約延長前から進んでいたことを明かした。プレーしていた国が戦争を始めたことで「本当にに思いもよらぬことが起こった」が、「神戸に加入できて、こうしてスペインという小さい頃からプレーしたかった国でプレーできるチャンスをもらえて、本当にいい経験をしていますし、充実しています」と語る。

 新たな所属先となるウエスカは、現在新シーズン開幕に向けてチーム作りを進めているところ。すぐにスペインへ渡ることもできたというが、「日々代表に入りたいという思いでプレーしていたので、そこに対する思いはピッチで表現したい」と自ら日本代表に残ってE-1選手権を戦い抜くことを申し出て、ウエスカからも了承を得た。

 なぜなら、日本代表としてカタールワールドカップに出場するというもう1つの夢を叶えるためには、今まさにアピールが必要だから。

「Jリーグに戻ってからも、E-1選手権があることはわかっていたので、ここ(日本代表)に入りたいという思いを持ってプレーしていたし、移籍のタイミングなど微妙な時期だと思っていましたけど、(メンバーに)選んでもらえたので期待に応えたい、アピールしたいという思いはすごく強く持っています」と語る橋本は、欧州でのキャリアだけでなく、日本代表としても大きな目標を追いかける。

「ワールドカップに行きたいという思いはみんなが持っていると思います。ただ、毎試合、毎日の自分のプレーや結果にフォーカスしていくしか方法はない。こうしてまた代表でチャンスをもらっているので、試合に出た時にしっかりアピールしたいし、スペインに行ってからも1試合1試合、自分の力を発揮してアピールしていきたいと思っています」

 もちろんスペインでの活躍しだいでは、ワールドカップ以降のキャリアにも繋がる。クラブと代表で二兎を追うことに意味がある。「(ウエスカは)2部ですけど、1部でプレーしたい思いもある。ウエスカで自分が上がれる可能性もありますし、活躍できればステップアップできる。ワールドカップだけのため(の移籍)ということはもちろんない」と橋本は断言する。

「スペイン2部はすごくレベルが高いですし、環境面含めてすごく厳しいリーグと聞いています。ただ、厳しい環境に身を置きたいと常に思っていますし、タフな選手になるためにはすごくいい環境だと思うので、自分の持っているものを全て出して、通用するかどうかも楽しみですし、ステップアップしたいという気持ちを持って臨みたいと思っています」

 E-1サッカー選手権出場メンバーで唯一の“海外組”となった橋本は、強い思いが乗ったプレーで日本代表をタイトルに導く。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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