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スペイン、ガラスの天才5人。栄光と苦悩…世界最高級の才能も怪我に泣いた男たち

シリーズ:ガラスの天才5人 text by 編集部 photo by Getty Images

セルヒオ・カナレス

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【写真:Getty Images】


MF:セルヒオ・カナレス(レアル・ベティス)
生年月日:1990年2月16日
スペイン代表:10試合1得点0アシスト

 若い頃から注目されながらも大怪我を負い、そのままキャリアを棒に振る選手が多い中で、その逆境を乗り越えた選手もいる。その代表格が現在レアル・ベティスでプレーするセルヒオ・カナレスだ。17歳の時にラシン・サンタンデールでプロデビューを飾ると、デビュー2年目の2009/10シーズンはラ・リーガで6ゴールを記録し、世界中のビッグクラブから注目を集めた。

 10年夏にレアル・マドリードが争奪戦を制したが、ジョゼ・モウリーニョ監督の信頼を掴むことが出来ず、翌11年夏にバレンシアへとレンタル移籍。加入当初は主力選手として活躍したが、2011/12シーズン中に2度に渡って膝の靭帯断裂を経験し、長期離脱を余儀なくされた。14年1月に加入したレアル・ソシエダでも再び膝の靭帯を断裂している。

 3度の靭帯断裂を乗り越えたカナレスは、18年夏に加入したレアル・ベティスで完全復活。19年3月には28歳にしてスペイン代表デビューを飾った。「(何度も怪我をした時は)もうトップレベルに戻ることができないと思った」と、正直にスペイン紙『Marca』のインタビューで語っている。度重なる負傷により自身のキャリアはエリート街道からは外れてしまったカナレスだが、懸命なリハビリと努力が実を結び、再びトップレベルへと返り咲いた。

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