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冨安健洋、アーセナルで即レギュラー奪回は難しい。しばらく途中出場が続く? その理由とは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 阿部勝教 photo by Getty Images

冨安健洋がスタメンの座を取り戻すためには…



 4-2で勝利を収めたこの試合では、75分に冨安が途中出場。ふくらはぎの負傷によりプレシーズンも別メニューでの調整が続いていたが、ホーム初戦で約3ヵ月ぶりにプレミアリーグのピッチに帰ってきた。

 ベン・ホワイトと代わり、ピッチに入った冨安は右サイドバックで出場。80分にはマルティン・ウーデゴール、サカとの連係で攻め上がると、敵陣深くに走ったマルティネッリを見逃さず、スローインからビッグチャンスに関与した。

 守備面では、90分にキアナン・デューズバリー=ホールにかわされ、後ろから倒してしまう場面があった。だが、これは振り切られていればピンチを招く可能性があったため、必要なファールだっただろう。その他は安定したパフォーマンスを披露し、 右CBに入っていたサリバとも良好な関係をみせていた。

 ミケル・アルテタ監督は、この試合で右サイドバックにベン・ホワイトを、左サイドバックにジンチェンコを起用。攻撃時にはジンチェンコをボランチの位置に入っていた。

 冨安が昨季のように先発出場するためには、ベン・ホワイトとポジション争いに勝つか、CBのどちらかをベンチに追いやり、同選手をCBへ移動させる必要がある。だが、ベン・ホワイトはゲームの組み立てにも関与するなど攻守で存在感を見せ、CBでコンビを組むサリバとガブリエウ・マガリャンイスも安定したパフォーマンスで、開幕2連勝に貢献している。

 そのため、現状の布陣をすぐに変えることは考えにくい。おそらく今後は途中出場が続くことになるため、スタメン奪取には少ない出場時間でアピールする必要がある。怪我無く、高いパフォーマンスを維持し、再びアーセナルで重要な存在となれるだろうか。

(文:阿部勝教)

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