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今までより売れるサッカー本とは? 書店員に聞くサッカーと書籍。「野球よりサッカー」地域性が与える影響も

text by 編集部 photo by Getty Images

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株式会社カンゼンが主催するサッカー本大賞は、その年に出版されたサッカー関連書籍から優れた書籍を毎年表彰している。サッカー本とひとくくりに言っても、サッカー人気の上下やワールドカップのようなビッグイベントによって、その時期に出版されるジャンルやテーマは様々。実際に本が売られている書店では、どのように変化を感じているのかを聞くべく、山本明広さん(BOOKアマノ有玉店)、前田侑也さん(長崎BOOKSライデン)をゲストに迎え、『MILKサッカーアカデミー』のノーミルク佐藤氏、井上マー氏、フットボール批評の石沢鉄平氏とともにサッカー本と書店のあれこれを語りつくした。


【写真:Getty Images】



静岡と長崎。地域性はあるの?

佐藤「書店の中でサッカー本はどんな存在なんでしょうか?」

前田「それがきっかけで会話がはずんだりもして、本が好きな方がサッカー本を取るというのはあまりないかもしれないですが、サッカーが好きな人がサッカーの本を取るというのはあると思っています。付き添いで来ていた人がたまたまサッカーが好きな人で、僕と会話がはずんだりとか」

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井上「サッカー好きが分かるような陳列になっているってことですね? 『店長分かってますね!』と話しかけたくなるような」

前田「そんな感じですかね。長崎だとV・ファーレン長崎のサポーターが多いので、サッカーの会話で盛り上がったりして、きっかけになるという感じですね」

井上「お客さんも嬉しいですよね。山本さんはどうですか?」

山本「うちは一般的な町の書店なので雑誌もあり、書籍もありという中で、サッカー本が実用書の棚の1コーナーとしてあります。静岡という土地柄もあって、スポーツにもジャンルがありますけど、サッカー本が一番売れるので、個人的に好きだからというのもあるんですが、平台にサッカー本の数が増えていくという」

井上「平台というのは上向きに置かれるところですよね」

山本「そうですね。棚も1段とっているんですが、他の種目に関してはもう1段の中でいろんな種目が混ざっていると。比率では一番大きいですね」

井上「地域によって差があるんですね」

石沢「いかにも静岡らしいお話ですね」

前田「(長崎は)プロ野球がないので、野球に対する熱があまりないのかなと思っていて、V・ファーレンのサポーターは多いんですね。情報に触れる機会も多くて、ラジオで昨日のV・ファーレンの試合の話がやっていたり、野球よりサッカーに触れる環境があるのかなと」

「最近のサッカー本の売れ行きは?」

井上「最近のサッカー本の売れ行きはどうですか? 我々の調査では、ワールドカップが近づくと出版点数が増えるというのがあるのですが」

山本「増えているというのは体感としてないですが、本自体はコンスタントに出ていて、難しい戦術系の本だったり、ヨーロッパのクラブ、監督を取り上げた本だったりは、今までと比べると売れるようになってきているなと感じます。読者のレベルが上がっていて、ただ(試合を)観るだけじゃなく、どういうフォーメーションで、どういう戦い方をして、だから強いんだというところまで興味がある人が増えてきている」

井上「出版する側として石沢さんはどうですか?」

石沢「非常に感じますね。おふたりが先ほど言われたサッカー文化とかサッカー周辺の書籍はある程度出てしまっていて、浸透してきているような気がしてます。次は何なんだというところで最先端の戦術とか、戦略とかにフォーカスした本が求められているんじゃないかという気がしますね」

前田「昨日、お客さんとフォーメーションがどうとか、戦術がどうとか話していたんですけど、そういう意味ではフットボール批評はよく売れていますね。観戦する側のレベルは上がっているのかなと思いますね。昔よりも観る人たちの解像度が上がってきたなと」

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