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久保建英 2年前

15分の「久保建英劇場」が始まったきっかけとは? レアル・ソシエダを動かし、マンUを撃破した“ある変化”【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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UEFAヨーロッパリーグ(EL)グループリーグ第1節、マンチェスター・ユナイテッド対レアル・ソシエダが現地時間8日に行われ、0-1でアウェイチームが勝利した。日本代表MF久保建英はスタメン出場。前半は苦労したが、後半は水を得た魚のように躍動し勝利の立役者となっている。そのキッカケは、どこにあったのだろうか。(文:小澤祐作)


巧みだったレアル・ソシエダのゲーム運び


【写真:Getty Images】

 試合終了の笛が鳴り響くと、イマノル・アルグアシル監督は両手でガッツポーズをし、雄叫びをあげた。敵地でマンチェスター・ユナイテッドを破った事実は、レアル・ソシエダの今後の大きな自信に繋がっていくことだろう。

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 オールド・トラフォードに乗り込んだソシエダは、終わってみれば見事な試合運びを見せたと言える。前半はユナイテッドに押し込まれる時間の方が多かったが、だからといってボールを奪った後は攻め急がず、いつも通りポゼッションを大事に、ゆっくりと時間を進めた。その結果として、ユナイテッドを自分たちのペースに引きずり込むことに成功。先週末行われたアーセナル戦のような、ハイテンポな展開には持ち込ませなかった。恐らく、攻守が目まぐるしく入れ替わるような内容であれば、ソシエダは勝ち点を拾えていなかったかもしれない。

 スコアレスで最初の45分間を乗り切ると、後半はユナイテッドの選手交代による動きを見極めてフォーメーションをチェンジ。それが功を奏して相手ゴール前に侵入する機会が増え、59分に微妙な判定ではあったがPKを獲得。これをブライス・メンデスがしっかりと決めてリードを奪った。

 残りの時間はユナイテッドの猛攻を浴びたが、うまく選手を入れ替えながら耐えきり、1-0でゲームを締めることに成功した。「今、私より幸せな人はほとんどいない」とアルグアシル監督がコメントするのも納得いく90分間だったと言っていいだろう。

 そんなユナイテッド戦で勝利の立役者となったのは、PKを決めたメンデスではなく、日本代表MF久保建英と言っていい。これは贔屓目でもなんでもなく、この試合をチェックしたほとんどの人がそう評価するだろう。

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