ドイツ代表対アメリカ合衆国代表
【写真:Getty Images】
開催日:2002年6月21日
試合結果:ドイツ 1-0 アメリカ
得点者:ミヒャエル・バラック
2002年6月21日に行われた日韓ワールドカップ準々決勝、ドイツ代表対アメリカ合衆国代表は、一進一退の攻防が繰り広げられる、同大会屈指の好ゲームだった。そんな試合で、ある問題は起きた。
それはドイツ代表の1-0リードで迎えた49分に訪れた。アメリカがコーナーキックのチャンスを得ると、グレッグ・ベルハルターがボレーシュート。すると、このボールがファーポストに立っていたトルステン・フリンクスの手に当たってゴールラインぎりぎりのところで弾かれ、GKオリバー・カーンがキャッチしたのである。これに対しアメリカの選手は猛抗議するも、ヒュー・ダラス主審は笛を吹かず。当時はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)もなく、そのまま試合続行となった。
この時CKのキッカーを務めていたクラウディオ・レイナは、後にMLS公式サイトのインタビューの中で「僕はそれを見ることができる角度にいた。僕が見たんだから、レフェリーも見えていたに違いない」とコメント。また同氏は「審判は僕らを無視したような感じだった。大きなチームと、そうでないチームとの差は、こういうことなんだと思う」と続け、「決して忘れることができない出来事だ」と当時を悔やんだ。韓国代表対イタリア代表、スペイン代表対韓国代表に隠れた「誤審疑惑」だったと言えるだろう。