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ドイツ代表は策を持っていなかった。サッカー日本代表に感じた面倒くささ【酒井高徳に訊く(2)】

シリーズ:酒井高徳に訊く text by 加藤健一 photo by Getty Images

河岸貴「攻撃がちぐはぐだった」酒井高徳「0トップの弊害」



――規律正しく引いて守り、中央で奪ってサイドに展開する。これがドイツ代表にとっては気になっていたと。

酒井「閉めるところを閉められていたので、前を向きづらいし、パスを刺しづらかった。日本代表も縦を切って間を通させないようにしていた。ドイツ代表が味わったことのない面倒臭さみたいなものがあって、やりにくさを感じていたんだと思います」

河岸「まるでエイリアンのような未知の相手と対戦している感じで、どう考えてもドイツ代表がピリッとしないのが70分くらいまで続いた。でも、そこから日本代表が逆転するというのを想像するのは難しかった」

河岸「攻撃がちぐはぐだった。1トップに典型的な9番がいないから起こるのかなと思うんだけど、選手としてどう思う?」

酒井「ストライカーがいないことによって、走らなくてもいいところに走っちゃって、大事なところにいないという0トップの弊害が出ていた。(マンチェスター・)シティとかがやってた0トップは、1トップが動いた次をシャドーが狙っているから点が取れる。でも、ドイツ代表の場合、(カイ・)ハフェルツが動いたスペースにシャドーがいなかった」

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