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C大阪復帰の香川真司、欧州での軌跡。天国と地獄を味わった元サッカー日本代表10番

text by 編集部 photo by Getty Images

香川真司 最新ニュース


【写真:Getty Images】



香川真司の欧州での軌跡

 2月1日、セレッソ大阪が公式サイトで元サッカー日本代表10番、香川真司の加入を発表した。今回は約12年半ぶりに古巣復帰となる香川の欧州での活躍を振り返る。



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 2月1日、セレッソ大阪が公式サイトで元サッカー日本代表10番、香川真司の加入を発表した。今回は約12年半ぶりに古巣復帰となる香川の欧州での活躍を振り返る。

 香川が欧州リーグへ渡ったのは2010年7月のこと。当時21歳だった同選手はユルゲン・クロップ監督率いるボルシア・ドルトムントへ移籍すると、10/11シーズンのブンデスリーガ開幕戦からスタメンに抜擢。第3節のヴォルフスブルク戦でリーグ初得点を決めると、第4節のシャルケ04とのルールダービーで圧巻の2ゴールを決めて勝利の立役者となり、一気にドイツ中にその名を轟かせた。

 瞬く間にチームの中心選手となった香川は、10/11シーズン前半戦でリーグ戦17試合8得点1アシストをマーク。独紙「キッカー」にリーグ前半戦の攻撃的MF部門で最優秀選手に選出され、ブンデスリーガ公式からは「最優秀選手並みの活躍をした」と称された。

 10/11シーズン後半戦は2011年1月に行われたアジアカップでの負傷により最終節のみの出場に終わったが、ドルトムントの9年ぶりのリーグ優勝に貢献した香川は、独紙「キッカー」によるブンデスリーガ年間ベストイレブンに選出された。

 2年目もこの勢いは止まらず、11/12シーズンはリーグ戦31試合13得点12アシストという圧巻のパフォーマンスを披露。DFBポカール(国内カップ)でも5試合3得点2アシストをマークし、クラブ史上初となる国内2冠に導いた。こうしたドイツでの活躍により、2012年7月にマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を果たした。

 当時のユナイテッドにはウェイン・ルーニーやロビン・ファン・ペルシーら多数のスター選手が在籍していたが、香川はプレミアリーグ開幕戦からスタメンの座を確保した。トップ下を任され、第2節のフラム戦で移籍後初ゴールをマークすると、第28節ノリッジ戦でアジア人選手初となるハットトリックを達成。プレミアリーグ初挑戦ながら12/13シーズンのリーグ戦20試合6得点4アシストを記録し、2年ぶりのプレミアリーグ制覇に貢献した。

 しかし、12/13シーズンいっぱいでサー・アレックス・ファーガソン監督が退任。後任としてデイビット・モイーズ監督が就任すると、怪我やコンディション不良もあり出場機会が減少し、2014年8月にドルトムントへ復帰することとなった。

 欧州に名を馳せる古巣で以前のような圧巻のパフォーマンスが見られると思ったが、クロップ体制7年目を迎えたチームは低迷。14/15シーズン前半戦を最下位で折り返すと、2015年4月に恩師のクロップ監督が退任することになってしまった。

 後任として就任したトーマス・トゥヘル監督の下でも主力として活躍していたが、16/17シーズンから序列が低下。2017年12月に就任したペーター・シュテーガー監督の下でスタメンに返り咲いたが、2018年2月から負傷が続き、2019年1月にベジクタシュへレンタル移籍に出されると2019年8月にスペイン2部のレアル・サラゴサへ完全移籍することとなった。

 その後、ドルトムントを去った香川は欧州の最前線で活躍した輝きを見せることが出来ず。2020年10月に双方合意の下でサラゴサを退団すると、約3ヵ月の無所属期間を経て2021年1月に加入したPAOKテッサロニキでは、ほとんどプレー出来ずに同年12月に契約を解除。昨年1月に移籍したシント=トロイデンで再起を目指したが、度重なる負傷により今季はリーグ戦12試合2得点に留まっている。

 欧州で苦しい時期を過ごす中、2月1日にセレッソ大阪への復帰が決定した。33歳となった元日本代表10番は、Jリーグで再び輝きを放つことが出来るか。

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