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また悪癖? 鎌田大地は批判されるべきか。カタールW杯でも出た甘さが再び【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

限られたチャンスの全てに絡んだ鎌田大地


【写真:Getty Images】



 15日に発表されたサッカー日本代表メンバーにも名を連ねた鎌田大地は、フル出場を果たしている。ポジションは左サイドハーフだ。

 鎌田にとってもストレスが溜まる試合だったことは間違いない。先述の通りほぼナポリにボールを握られる展開を強いられ、思ったようにタッチできなかった。味方が敵陣目掛けロングボールを蹴った際には、少し不満気なリアクションを見せることもあった。

 それでも鎌田は、苦しい展開の中でも確かな攻撃センスを発揮している。

 最大のハイライトは31分だろう。エバン・エヌディカからパスを受けるとダイレクトで相手DFの間を射抜き、マリオ・ゲッツェとGKアレックス・メレトの1対1を演出した。そのゲッツェが並走していたラファエル・サントス・ボレとまさかのお見合いをしたことでシュートには繋がらなかったものの、ゲッツェがそのままプレーしていれば1点ものだった。

 58分には、この日唯一となる枠内シュートを記録。ボレのグラウンダークロスを合わせた。オフサイドかどうか微妙で、ゴールネットが揺れていれば取り消しになった可能性もあるが、結果として決定機に絡んだことになる。

 フランクフルトの地元紙『Frankfurter Randschau』も「良い動きとアイデアを持っていた。ゲッツェへの美しいボールは一瞬のひらめきをもたらしたが、ゲッツェのスピードが足りなかった」と鎌田の攻撃面を評価している。

 しかし、もちろんだが課題がなかったわけではない。

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