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海外サッカー 10か月前

最高! 欧州で輝いた日本人ベストイレブン。このままサッカー日本代表のスタメンにしたい11人

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

RSB:菅原由勢


【写真:Getty Images】


生年月日:2000年6月28日
所属クラブ:AZ(オランダ)
22/23リーグ戦成績:30試合3得点8アシスト

 10代で日本を離れた東京五輪世代の菅原由勢は、ヨーロッパの地で順調に成長を続けている。現在33歳で、やや負傷離脱の頻度が増えてきた酒井宏樹に代わり、サッカー日本代表の新たな右サイドバックのレギュラーになると期待されているのは間違いなくこの男だろう。

 菅原は守備力こそ向上の余地があったが、攻撃センスは名古屋グランパス在籍時から光っていた。オランダではその特長にさらに磨きがかかり、積極的なオーバーラップとインナーラップの仕掛けや、精度の良いクロスで前線に厚みをもたらしている。事実、今季リーグ戦でマークしているゴール数、そしてアシスト数は、ともにキャリアハイの数字。アシスト数「8」に関してはDFの選手としてリーグ2位の成績である。

 今季は欧州カンファレンスリーグ(UCL)でも活躍した菅原には、ドルトムントなどが興味を示しているとされている。もちろん、移籍が実現するかは不透明だが、こうした噂が出てくるということは、一定以上の評価を得ている証拠とも言えるだろう。まだ22歳と若い菅原の今後の成長がますます楽しみだ。

CB:渡辺剛


【写真:Getty Images】

生年月日:1997年2月5日
所属クラブ:コルトレイク(ベルギー)
22/23リーグ戦成績:34試合1得点0アシスト

 欧州5大リーグに比べるとプレーの難易度は下がるかもしれないが、渡辺剛はベルギーリーグで非凡なパフォーマンスを披露し続けた。プロデビューの地であるFC東京を離れ、コルトレイクに渡って約1年半が経過し、より逞しく成長したと言ってもいいのではないだろうか。

 渡辺は今季、フィールドプレーヤーとしてただ1人のリーグ戦全試合フル出場を達成。さらに、身長186cm・体重80kgの体格を武器に空中戦勝率と地上戦勝率でいずれも60%以上を叩き出し、合計デュエル勝利数216回でチームトップ、そしてリーグ全体5位につけるなど、コルトレイク残留の立役者となっている(スタッツはデータサイト『Sofa Score』を参照)。

 ベルギーメディア『HNL』は今月、守備の要として稼働し続けた渡辺に対し、国内の強豪ヘントが250万ユーロ(約3.5億円)のオファーを提示したと報道した。コルトレイクが要求する金額には届いていないようで、この移籍が実現するかは微妙なところだが、いずれにせよ渡辺はかなり高く評価されていると言っていいだろう。

CB:板倉滉


【写真:Getty Images】

生年月日:1997年1月27日
所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)
22/23リーグ戦成績:23試合0得点2アシスト

 今やサッカー日本代表においても欠かせない存在となった板倉滉だが、まだまだ成長を止めていない。昨年夏に加入したボルシア・メンヒェングラートバッハ(ボルシアMG)は、これまで板倉がプレーしたクラブの中で最も歴史と実力があるが、その中でも存在感が薄れることはなかった。

 ドイツ代表DFマティアス・ギンターが去ったボルシアMGにおいて、板倉はすぐに主力となった。昨年9月に左膝の内側靭帯部分断裂という大怪我を負ったのは痛手だったが、そこでクラブからの信頼を失うことはなく、復帰後すぐにスタメンに返り咲いた。年明け以降のリーグ戦で板倉が欠場したのは、出場停止となった第31節のボーフム戦のみである。

 守備はもちろんのこと、高い足元のスキルを武器に攻撃でも大きく貢献する板倉。データサイト『Sofa Score』によるここまでの平均レーティングは「6.99」となっており、チーム4位につけている。また、先日にはダニエル・ファルケ監督から「長い間、いいパフォーマンスでその力を証明してきた」と評価されており、いかに安定したプレーを続けられていたかがうかがえる。

LSB:伊藤洋輝


【写真:Getty Images】

生年月日:1999年5月12日
所属クラブ:シュツットガルト(ドイツ)
22/23リーグ戦成績:29試合1得点1アシスト

 サッカー日本代表でのパフォーマンスが度々批判される伊藤洋輝だが、所属するシュツットガルトでのプレーは好印象だ。昨季は2348分だったブンデスリーガでの総プレータイムは、今季1試合を残した時点で2471分まで増加。チーム内で確固たる居場所を築き上げている。

 シュツットガルトでは3バックの左センターバックを務めることがほとんど。対人戦は当然のこと、体格には似合わない機動力を活かしたカバーリングなどでも頼もしさを示している。また、高精度のロングフィードでリズムを変え、日本代表では見られないような積極的な攻め上がりで敵陣深くまで侵入し厚みをもたらすなど、攻撃面でも良いアクションを起こしている。

 スタッツを見ても、伊藤が攻守において貢献していることがわかる。リーグ戦1試合あたりの平均インターセプト数は1.3回でチーム2位、同パス成功数は54.2本でチームダントツ、同ロングボール成功数は6.0本でチームトップ、パス成功率は83%と、かなり高い数字をマークしている(データサイト『Sofa Score』を参照)。指揮官から重宝されるのは当然のことだ。

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