右WG：伊東純也（スタッド・ランス／フランス）

生年月日：1993年3月9日（30歳）
日本代表通算成績：47試合12得点

　日本代表の最激戦区と言っても過言ではない右サイドをカナダ代表戦で務めるのは伊東純也と予想する。当然、久保建英も有力候補であり、レアル・ソシエダでは中心的存在になりつつある。ただ、今回は欧州から日本への長距離移動があるため、久保より1日早く日本に到着した伊東がコンディション的にも優先されるのではないだろうか。

　スタッド・ランスでは開幕節以来ゴールがないが、それでもチームからの信頼は揺るがない。30歳となった今もそのスピードは健在で、身体能力に優れたフランスのDFたちを翻弄している。カナダ代表の左サイドには圧倒的なスピードを持つアルフォンソ・デイヴィスがいるだけに、スピード対決はこの一戦の注目ポイントになるはずだ。

　日本代表では目下3試合連続ゴールを記録しており、FIFAワールドカップ以降も不可欠な存在であり続けている。久保との競争は史上最高クラスにハイレベルだが、FIFAワールドカップアジア予選、AFCアジアカップを控える日本代表にとって、アジア最高クラスの右ウイングが2人もいることは頼もしい限りである。

左WG：中村敬斗（スタッド・ランス／フランス）

生年月日：2000年7月28日（23歳）
日本代表通算成績：3試合3得点

　プレミアリーグを席巻する活躍を見せる三笘薫が体調不良により日本代表活動を辞退したため、カナダ代表戦では中村敬斗に出番が回ってくると予想する。今季加入したスタッド・ランスでの開幕節はベンチスタートだったが、ここまでリーグ戦8試合中6試合に先発しており、左ウイングの座を手中に収めている。

　FIFAワールドカップ後は日本代表にも継続的に招集されており、初めて先発で起用された9月のトルコ代表戦では2得点をマーク。ここまで3試合3得点と結果を残していることから、三笘不在の今シリーズは出場時間が大幅に伸びることが予想される。

　サイドからドリブルで打開できる三笘とは異なり、よりゴールに近い位置が中村の仕事場となる。ランスではここまでシュートを打つ機会がそれほど多くないが、日本代表では決定力の高さを印象付けている。三笘の壁は高いが、カナダ代表戦は主力組とともにプレーできることを証明できる絶好のチャンスになるだろう。

CF：古橋亨梧（セルティック／スコットランド）

生年月日：1995年1月20日（28歳）
日本代表通算成績：19試合4得点

　1トップの人選は前回と同じ4人で、先発も同様に上田綺世と古橋亨梧が候補となる。9月は主力中心で臨んだドイツ代表戦に上田が、トルコ代表戦に古橋が起用された。今回は日本への長距離移動という要素が加わり、上田は古橋より1日遅い火曜日の日本到着ということもあるため、初戦は古橋が起用されるのではないだろうか。

　セルティックではこれまで公式戦94試合で59得点というハイペースで得点を重ねてきたが、日本代表では19試合4得点とまだ実力を発揮しきれていない。フィニッシャーの仕事に力を注げるセルティックとは異なり、日本代表ではスペースを空ける動きなど、数字に残らないタスクをこなすがゆえに得点がついてこないという事情もあるが、その中で得点を重ねることができれば日本代表における立場もゆるぎないものになるだろう。

　古橋が日本代表でこれまでに得点を決めたチームは、実力差のあるモンゴル代表（2得点）とタジキスタン代表、10人だったエルサルバドル代表の3チーム。北中米屈指の強豪カナダ代表からゴールを決めることができれば、古橋の評価は大きく変わることになるだろう。