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リバプールが徹底していた狙いとは? 「引き分け狙い」のエバートンを撃破した名采配【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

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プレミアリーグ第9節、リバプール対エバートンが現地時間21日に行われ、ホームチームが2-0の勝利を飾った。アウェイチームは退場者を出したことで、「引き分け狙い」を目標とする失点をしないための布陣を組んできた。この難しい状況でリバプールはどのような方法で勝利を手繰り寄せたのだろうか。(文:安洋一郎)


リバプールがダービーで勝利

【写真:Getty Images】

 今季最初のマージーサイド・ダービーも例年通り激しい展開となった。

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 近年のリバプールとエバートンは、「優勝争い」と「残留争い」という対照的なシーズンを送っているが、このダービーに関しては例外だ。どんなに調子が悪いシーズンでも、エバートンは地元のライバル相手に奮闘する。それは今節も同様だった。

 前半のうちにアシュリー・ヤングが退場して数的不利となり、試合を通じて8割近く相手にボールを握られたとしても、アウェイチームは勇敢だった。特に10人で45分間の戦いを余儀なくされた後半の集中力は凄まじく、ショーン・ダイシ監督が率いるチームらしくゴール前に人を固めて猛攻を防いだ。

 52分の立て続けのシュートブロックがそれを象徴する場面だろう。ディフェンスリーダーのジェームズ・ターコウスキはモハメド・サラーとライアン・フラーフェンベルフのシュートに対して、しっかりと面を作ってブロック。アウェイだったこともあり、「引き分けでも可」と割り切ったエバートンの守備を崩すことは、圧倒的な攻撃力を誇るリバプールであっても困難だった。

 それでも最終的にユルゲン・クロップ監督が率いるチームは2-0の勝利を飾った。完全に自陣へと引いてブロックを敷く相手からどのような狙いでゴールと勝ち点をもぎ取ったのだろうか。

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