「ゴールより優勝」ベンチから久保建英に送られた指示とは…
「前半は僕のところに6番の選手がマンマークについていた」と言うように、ゴールシーンでは右サイドに開いた久保をアンカーのモハメド・アル=ハーダンがマークしており、一時的に最終ラインが5枚になっている。これはベンチからの指示もあったという。森保一監督は中村を通じて久保に「律とポジションを入れ替えたらスペースが空くよ」と伝えたという。
久保が右サイドに開いたことで相手のアンカー(6番)を引き連れ、相手のディフェンスラインの前のスペースがぽっかりと空いた。こういった分析と指示の結果として、毎熊のミドルシュートが生まれた。
そして、最後は堂安である。反応が早かったのは言うまでもないが、冷静なファーストタッチから流し込む動作に至るまですべてが正確だった。「ダイレクトで打とうと思えば打てた」と言いつつも、「(シュートを)ふかしたらPKにもならない」と冷静だった。
「相手よりもちょっと先に動き出せた感じがあった。席に触って、相手がクリアしようとするならPKをもらえるなと思って前に出た。けど、相手がPKを避けて完全に止まったのでそのままゴールに」
ベンチにいる守田が冨安に指示を送り、中山が機転を利かせてスペースに潜り込む。そして、久保が囮になって味方にスペースを作る。主役になるような選手が一切のエゴを捨てて、囮になることもいとわず走る。その結果として堂安のゴールがあり、久保のゴールがある。
堂安が「ゴールを目指していますけど、それよりも優勝したいので」と言えば、久保も「90分(体力を)持たせようという考えの選手はピッチに立つべきじゃない」と言う。日本代表というチームは、それぞれのクラブで主役として輝く人たちがときに脇役になることで成り立っている。
(取材・文:加藤健一【カタール】、取材協力:元川悦子)
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