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【アーセナル・分析コラム】ハフェルツは変わった。決定的なチャンスを作る“兆候”。ジェズス不在期間で生まれた変化

シリーズ:分析コラム text by 竹内快 photo by Getty Images

支配力を高めるアーセナルで存在感を増す男

アーセナルを指揮するミケル・アルテタ監督
【写真:Getty Images】



 そんな充実した時間を過ごすアルテタ・アーセナルの面々の中で、この試合も含めて直近の試合で大きな成長を感じるのがドイツ代表FW/MFカイ・ハフェルツだ。今季新たにチームに加わった24歳がバーンリー戦で見せた「成長」とは何だったのだろうか。

 身長193cmとサイズがあり、球離れが良くて、球際の強度が高い。これまでのハフェルツの魅力はこのようなものだった。この特徴を生かすために、アルテタ監督は彼をインサイドハーフやセンターフォワードの位置で起用している。バーンリー戦で見せた「成長」は、センターフォワードとしての彼の魅力をより増大させるだろう。

 この試合のハフェルツは、裏抜け、すなわちラインブレイク技術に大きな改善が見られた。

 これまで同選手は、相手ディフェンスライン上に位置取って味方選手からのスルーパスを待つ、というプレーを多く見せていた。言い換えれば、「味方選手からパスが来そうだな」と思ったタイミングで相手DFの裏へランニングする。この動きは相手DFの注意を引き、ラインを下げて味方選手にスペースを作り出すことを可能にするが、パスの出し手はハフェルツの細かな動き(走り出し)に反応してパスを出すことが難しい。

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