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リバプール新監督がルベン・アモリムになった場合…。遠藤航に居場所はあるのか。智将の“特徴”を分析し考察【コラム】

シリーズ:コラム text by 編集部 photo by Getty Images

ルベン・アモリムとはどんな人物か?

スポルティングCPのルベン・アモリム監督
【写真:Getty Images】



 ルベン・アモリムは、ベンフィカなどポルトガル国内で選手キャリアを積み上げた人物だ。中盤としてプレーしてきた39歳は、現在スポルティングCPの監督として、国内で優勝争いをしている。

 元々、2018年に当時3部のカーザ・ピアで監督キャリアをスタートしたアモリムは、2019年の12月にブラガのトップチームの監督に就任すると、シーズン途中の翌年3月に名門スポルティングCPの監督に異動するというスピード出世を成し遂げている。

 加えてフルシーズン初年度となる2020/21シーズンには長らくリーグタイトルから遠のいていた名門に19年ぶりにリーグ優勝をもたらすという快挙まで成し遂げていた。当時まだ36歳のことである。

 その後はリーグタイトルを獲得できていないが、常に上位を維持している。欧州の舞台でも2021/22シーズンには、UEFAヨーロッパリーグ(EL)でベスト4に進出するなどの成果を残した。

 そんな若き名将の戦い方は、3-4-3を基軸に強度の高い守備とダイレクトなサッカーが特徴的である。

『Opta Analys』によると3月7日時点でのダイレクトアタックの数はリーグトップの57回という数字を残している。このダイレクトアタックとは、50%以上がバックパスではなく相手ゴールに向かうパスで、かつ自陣から始まったパスワークで相手ボックス内まで辿り着いた回数を指すスタッツだ。これが高ければ高いほど、自陣から縦への意識が強いパスワークで、決定機を演出していることを意味する。

 例えばウイングバックからの横パスをボランチがダイレクトで縦パスを入れると、ストライカーが前線でキープしてシャドウに繋ぎ、もう一人のボランチが追い越していき、そこにパスが出る。そんなサッカーをアモリムは志向している。このエネルギッシュなサッカーは、どこかクロップリバプールを彷彿とさせる。

 そんなサッカーにおいて日本代表MF遠藤航はどう使われるのか。3-4-3のボランチは主に二つの役割に分かれる。

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