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久保建英も続く? レアル・マドリードに買い戻された選手6人。見事にカムバックを果たした実力者は?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FWマリアーノ・ディアス(セビージャ/元ドミニカ共和国代表)

マリアーノ・ディアス
【写真:Getty Images】


生年月日:1993年8月1日(30歳)
レアル・マドリード通算成績:84試合12得点3アシスト

 レアル・マドリードの背番号7を引き継いだFWマリアーノ・ディアスは、スペインで大きな活躍を残せなかった。

 カタルーニャ州のプレミア・デ・マールで生まれたマリアーノは、『The Guardian』によると当時のブラジルのスター選手であるロナウド、ロナウジーニョ、サミュエル・エトーを見て育ったという。2011年にレアル・マドリードU-19に加入すると、2014年にレアル・マドリード・カステージャ(リザーブチーム)へ昇格。当時のカステージャは、ジネディーヌ・ジダンが助監督を務めていた。ここで高い評価を得ることに成功した同選手は、ジダンがレアル・マドリードの監督に就任するとトップチームにも招集されるようになる。

 16/17シーズンは、プレシーズンマッチから有望な若手選手としてトップチームに帯同し、シーズン開幕後は公式戦14試合5ゴールを記録した。しかしながら、そのうち8試合を占めるリーグ戦のプレータイムは、全て合わせてわずか115分。チームの大事な戦力とは言い難く、マリアーノはシーズン終了後に800万ユーロ(約11.2億円)でリヨンへ売却されることが決定する。

 2017年夏、リヨンと5年契約を結んだマリアーノは、フランスでのデビューシーズンに公式戦48試合に出場。50試合に満たない出場数で21ゴール6アシストという素晴らしい数字を残した。

 そして2018年夏、レアル・マドリードは移籍市場でクリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントスへ移籍)を失っており、攻撃陣の補強に着手。カリム・ベンゼマのバックアッパーとしてマリアーノを買い戻すことに決めた。同選手はリヨンでの1シーズンで市場価値を500万ユーロ(約7.7億円)から2200万ユーロ(約30.8億円)まで伸ばしており、大きく成長してマドリードへ戻ってきたことがわかる。エル・ブランコではロナウドの背番号7を引き継いだ。

 しかし、レアル・マドリードでのマリアーノのキャリアは、そこがピークだったのかもしれない。絶対的エースであるベンゼマの壁は高く、さらに自ら選んだロナウドの背番号7の呪縛にも苦しめられた。もちろん、19/20シーズンのエル・クラシコなど輝きを放った試合もあったが、最後まで偉大な前任者のようにコンスタントに活躍することは出来ず。同選手は『Diario De Sevilla』のインタビューで、2度目のレアル・マドリード時代を「そうだね、いろんなことが少しずつあった。競争の激しさ、出場機会の不足、継続性の欠如。大事な場面で怪我をしてしまった…」と振り返っている。

 昨年9月、マリアーノはセビージャへ移籍することを決断した。今季から新天地でプレーしているが、筋肉系の負傷や足の怪我に悩まされており。公式戦10試合の出場でノーゴールに留まっている。マリアーノはセビージャで、自身のキャリアを復活させることができるだろうか。

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