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日本代表 1か月前

「まあ、僕は勝てば…」上田綺世は冷静の中にも確かな闘志「1人しか出られないんで」サッカー日本代表エースへの歩み【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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 日本時間11日、2026年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選・バーレーン代表との試合が行われ、5−0でサッカー日本代表が勝利を収めた。この試合で2得点の活躍を見せた上田綺世は、代表での熾烈な1トップ争いにおいて「結果を残さないと」と危機感を募らせながらも、エースとして静かな闘志を燃やしている。(取材・文:元川悦子)

著者プロフィール:元川悦子

1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。

膠着状態を破ったエースの一撃

上田綺世
【写真:Getty Images】

 98年フランスワールドカップ(W杯)初出場から過去6度のアジア最終予選を戦ってきた日本代表だが、序盤2連勝から始まったのは2014年ブラジル大会の予選だけ。当時はオマーン代表に3−0、ヨルダン代表に6−0というロケットスタートを見せたが、あくまでホーム2連戦。今回の2026年北中米W杯最終予選は、中国代表戦はホーム(埼玉)、バーレーン代表戦はアウェイ(リファー)での戦いだった。

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 しかも、9月10日・19時(日本時間11日未明)のキックオフ時の気温は35度超と過酷な気象条件。バーレーン・ナショナルスタジアムには2万人以上の同国サポーターが集結し、試合中にレーザーポインターの妨害が頻発するなど、異様なムードに包まれた。

 相手もオーストラリア代表に勝って勢いに乗る中、自陣に守備ブロックを作り、日本の武器である両ウイングバック(WB)や2シャドウを封じに来た。前半の日本はボールは持てるものの、思うように決定機を作り出せずに苦しんだ。

 その膠着状態を打ち破ったのが、37分のPKによる上田綺世(フェイエノールト)の先制弾。この3分前、中盤の遠藤航(リバプール)のタテパスに反応した鎌田大地(クリスタル・パレス)がペナルティエリア右内側を抜け出し、クロスを入れた瞬間、ブロックに来たバーレーンの左サイドバック(SB)アルハラシが左腕でハンド。VAR判定の末にPKが与えられたのだ。
 

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