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コラム 2か月前

ミランをどう変えるのか。新監督コンセイソンが愛する「現実的なサッカー」の正体。「フォーメーションは次の問題」【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

コンセイソンが愛する「現実的サッカー」

「個人的には監督のことは知らなかったけど、チームメイトは素晴らしい監督だといつも話していたよ。この数日間で成し遂げたことは信じられないこと。監督からはエナジーを感じ取った。変化はピッチの内でも外でも見られる。監督が持つようなメンタリティーは、僕らに勝利をもたらすことを手助けしてくれる」と語り、早くも大きな信頼を寄せていることを強調した。

 コンセイソンはインテル戦勝利のあと、ロッカールームで、葉巻をくわえながら、クドゥロ・ダンス(アンゴラ発祥のダンス)を披露。優勝の喜びを分かち合った選手やスタッフから笑顔が弾け、彼らの心を鷲掴みした。

 プリメイラ・リーガで3度もポルトを優勝に導いているが、特筆すべきは、そのいずれも最多得点最少失点のチームを築き上げたことだ。攻撃と守備は、どちらかが疎かになりがちだが、コンセイソンが目指すのは、バランスの取れたチームだ。

「インテンシティーは、タイトル獲得を目指すチームにとって不可欠な要素だと思っている。私は選手たちに攻撃的なメンタリティーを持ってほしいが、すべては攻守のバランスを考えることから始めなければならない。もし、常にゴールを狙いに行くならば、少なくとも5人の選手を敵陣のファイナルサード付近に送り込む必要があり、それによって相手を自陣近くに押し込むことができる。

 しかし、確実に勝ち点を得る唯一の方法は、失点しないことだ。私は現実的なサッカーを愛する。この2つの要求を両立させるためには、選手たちはたくさん走らなければならないが、常に一貫性があり、組織的な動きをする必要がある」

 ゾーンプレスの生みの親、アリーゴ・サッキも、コンセイソンの手腕を高く評価する。

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