「勝ち点を得る唯一の方法は…」
「どこに問題があるかを理解した上でミランにやってきて、数日間で、その問題を改善しようと取り組んだ。彼が指揮したポルトのパフォーマンスには以前から好印象を持っていたが、確信を持った。ミランは、一歩も引かずに闘い、プレッシングをかけ、素早くボールに到達することを目指すチームとなった」
ポルトを指揮して迎えた5年目の21/22シーズンには、リーグ戦58試合無敗(47勝11分)のクラブ新記録を樹立。さらに、CLグループステージでミランに1勝1分、古巣ラツィオとのヨーロッパリーグ(EL)プレーオフでは1勝1分の成績を残し、イタリアでもポルトの強さを十分に知らしめていた。
さらに、ポルトを指揮した7シーズンの間に、クリーンシートは238試合中、120試合。50.8パーセントの驚異的な数字を残している。まさにコンセイソンが「勝ち点を得る唯一の方法は、失点しないこと」と語る理想のチームを構築してみせた。
だが、ミランに就任してからの8試合では、1月22日のCL第7節、ジローナ戦が唯一の無失点試合だ。ポルトで築き上げたチームにはほど遠い完成度である。
1月26日の第22節パルマ戦では、アディショナルタイムの2ゴールで3-2と逆転勝利を収めたが、コンセイソンは、この試合直後、ピッチ上で副主将のダヴィデ・カラブリアとの一触即発寸前にあった。