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コラム 2か月前

ミランをどう変えるのか。新監督コンセイソンが愛する「現実的なサッカー」の正体。「フォーメーションは次の問題」【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

「フォーメーションはその次の問題だ」の意味

「しかし、こう言う人もいるだろう。『コンセイソンの下で7試合のうち、ミランは5試合で勝っているじゃないか』と。実際、その5勝のうち4試合でミランは先制され、その後逆転して勝利を収めているが、現時点でのミランは、“自ら試合を支配するチーム”というより、“相手にやられてから反応するチーム”だということだ。ゲームプランが見えず、最初に痛い目を見ないと目を覚ますことができないのが現状なのだ」

 しかし、コンセイソンは指揮官に任命されてからまだ1か月を迎えたばかり。この短期間で指揮官の理念を完全にチームに植え付けることは不可能だ。むしろ、よくも負け試合の4試合をひっくり返すことができたと讃えるべきではないだろうか。

 コンセイソンは2016年12月にフランスのナント指揮官に就任し、第16節を終えて、降格圏の19位にあったチームを復調させ、7位まで順位を押し上げてフィニッシュさせている。この時の快進撃の再現に期待せずにはいられない。

「ミランには、サッカーの基本であるデュエルやアグレッシブさが欠けている。フォーメーションはその次の問題だ」と繰り返すコンセイソン。難解な戦術を要求するわけではなく、彼の哲学はあくまでシンプルだ。リーグ戦の残りは、悪天候のため延期となっていたボローニャ戦を含め、17試合。まだまだ巻き返しは十分に可能だ。

(文:佐藤徳和)

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