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Jリーグ 10か月前

「当たり前を当たり前に」。大卒ルーキー・岩井琢朗がジェフ千葉でスタメンを取るために。「そこは自分の課題です」【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 photo by Getty Images

課題と向き合う岩井。「自分の役割は分かっている」

「いいところまでいったのですが、そこは得点につなげないといけないと思いますし、チームを勝たせる選手になるためには勝負強さを出さないといけない。そこは自分の課題です」と、ビッグチャンスを生かせなかったことで悔しそうな表情を見せた。

 大会MVPは2ゴール1アシストの小屋松が受賞したが、大会MIPは岩井に贈られた。「昨シーズンのちばぎんカップで(小森)飛絢君が活躍していたのをTVで見ていました。緊張もなく、雰囲気をサポーターが作ってくれましたし、フクアリでやる試合は特別です。この賞を獲れたのは嬉しいと思っていますが、J1昇格に向けて良い準備をしていきたいです」と話した。

 気になる自己評価について訊いてみると「結果を出せていないので、半分の50点です」と答えた。

 J1を舞台にする選手たちを敵に回しても物怖じせず堂々とプレー。「絶対に得点をもぎ獲る」という強いメンタルで相手に立ち向かう姿はルーキーとは思えない。千葉サポーターには背番号27の躍動が眩しく映ったはずだ。

「貪欲さやハードワーク、ゴールに向かう姿勢は大学の頃から表現していますし、自分の役割は分かっていたので、それを全うするだけでした」

 今シーズン、千葉の右サイド候補には田中和樹や杉山直宏など経験豊富な人材が揃っているが、激しいポジション競争を勝ち取らなければいけない。だが、途中出場であっても彼のアグレッシブなプレーはスペシャルな切り札にもなることは証明された。

「先発、途中からにしてもやることは変わりません。チームのために戦うこと、ハードワークするところ、当たり前を当たり前にするのがスタメンとしてやるべきこと、やり切るだけです」と溢れ出る言葉は力強い。

 開幕戦に向け弾みを付けることはできなかったが、岩井は「次は結果で示したいと思います」と決意を示した。未来の千葉を背負う22歳が晴れやかな一歩を踏み出した。

(取材・文:石田達也)

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