エロンが走り続ける理由「その報告をみんなにしたかった。すごく幸せ」
森山監督は「いなくなった中島と中山の分を誰が決めるんだというところで、今日決めた2人(エロンと相良)は二桁取ってもらわないと。2人で20点をやってくれれば、自ずと昨年以上の成績が導き出されるんじゃないかなと思っています」と語り、エロンへの期待の大きさを感じさせた。当のエロンも「二桁取れるようなプレーを見せていかないといけないと思いますし、それができれば間違いなくチームの大きな力にもなると思う」と二桁ゴールへの意欲を見せる。
そして、エロンには頑張らなければならない理由がもう一つある。
先述の大分戦での先制ゴール後、エロンはすぐにボールを取りに行き、そのボールをユニフォームの中に入れた。これはもうすぐ生まれてくる自身の子どもを表したパフォーマンスだった。試合後はサポーターの前で「パパになります」と宣言。サポーターからも温かい声援が送られた。
「その報告をみんなにしたかったです。点を取ったら絶対報告するぞ、と自分の中でイメージしていましたので、妻にも感謝していますし、サポーターに報告することができて、すごく幸せに思います」と笑顔で語るエロン。家族のため、そして仙台サポーターのため、エロンは練習から生真面目に取り組み、目標の二桁ゴール、さらには仙台のJ1昇格を見据える。
(取材・文:小林健志)
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