なぜ勝てないのか。必要なのはちょっとした工夫

「勝負強さをもっとこのチームは求めていかなきゃいけないと思います。やっぱり年齢的にも若い選手が多い中で、良いサッカーができても勝てていないというところでは、90分通して勝つサッカーをしなきゃいけないなと思います。だからと言って今のサッカーを何か大きく変えるということよりは失点を減らすことが一番かなと個人的には思っています。そこはディフェンス陣だけじゃなくて全員で。全員攻撃、全員守備でやってるので、そこを見直してやりたい」

　武田は2試合連続先に2失点している守備の改善を課題に挙げた。「頑張れる選手たちが多い分、自分も含めてですけど、守備のところで無理にボールにアタックして入れ替わってしまうことがあります」と球際への意識が強すぎるあまり、かわされてしまう課題を改善したいという。

　さらには「3失点目もスタジアムの雰囲気もあってイケイケになりましたけど、あそこであの雰囲気を作ってくださっている中で、どのようにコントロールするかは、やっぱりもうちょっと工夫できれば良かったなとは思っています。多少の距離からだったらシュート打たせても、アキさん（GK林彰洋）がいますし、決定的なところだけをつくらせない守備をもうちょっとできれば良いなと思います」と同点に追いついた直後に失点してしまった試合運びでも課題を口にした。

　ただ、こうした勝負の際の部分が改善できれば、内容と結果が伴ってくる。「このサッカーでしっかり結果を残すことで自信になっていきますし、勝ちというものが全てだと思います。勝てていないから全てがダメじゃなくて、本当に最後のところにこだわって、良いサッカーをしてると思うので、勝って勢いに乗れればまた変わってくるかなと思います」と語る武田。自身の決定機の演出を今度こそ勝ちにつなげるため、攻守で全力を尽くす。

（取材・文：小林健志）

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