海外日本人選手 最新ニュース
今冬も多くの日本人選手が欧州に活躍の場を移した。しかし、その中には、移籍したことで出場機会が減少してしまった選手もいる。欧州における冬の移籍市場はシーズン途中にあたるため、チームに馴染むのには時間がかかることもあるのだ。今回は冬に移籍したものの、試合に出ることができていない日本人選手を5人紹介する。(成績は『transfermarkt』を参照。情報はすべて10日時点)
FW:古橋亨梧(ふるはし・きょうご)
生年月日:1995年1月20日
所属クラブ:スタッド・レンヌ(フランス)
移籍後リーグ戦成績:5試合0ゴール0アシスト
今冬、自身初の5大リーグ挑戦を決断した古橋亨梧だが、その戦いは苦しいものとなっている。
2021年夏にヴィッセル神戸からセルティックに移籍した古橋。移籍初年度から公式戦20ゴールを叩き出すなど、その力を余すことなく発揮すると、翌22/23シーズンはさらにギアが上がり、リーグ戦だけで23ゴールを奪って得点王に輝いた。
その後もスコティッシュ・プレミアシップで得点を量産し続けた古橋は、移籍市場が開くたびにプレミアリーグをはじめとした欧州5大リーグへの移籍が噂されるようになった。それが今冬、ついに実現。リーグ・アンの古豪スタッド・レンヌに1200万ユーロ(約19.2億円)の金額で完全移籍した。
レンヌはアルジェリア代表FWのアミーヌ・グイリが冬の移籍市場でオリンピック・マルセイユに移籍するなど、アタッカーの補強が急務となっていた。移籍直前に30歳を迎えていた古橋にとっても、ステップアップをするには絶好の機会だったかもしれない。ファン・サポーターの期待感は高まっていた。
しかし、古橋を待っていたのは厳しい現実だった。まず予想外だったのは、日本人FWの獲得を希望していたとされるホルヘ・サンパオリ監督が加入直前に解任されたこと。ハビブ・ベイェ新監督の元では、移籍後初ゲームとなった第20節ストラスブール戦こそ先発出場したが、以降は全てベンチスタートで、リーグ戦の総出場時間はここまでわずか113分。即戦力としてはおろか、切り札としても信頼されていないような状況だ。
さらに、最近になって衝撃の事実が明らかとなった。スコットランド『The Nacional』など複数メディアによれば、サンパオリ元監督は「スポーツディレクターは我々の要求とは全く関係のない移籍期間を過ごすことを決定した」「冬の移籍期間に選手を選んでくれなかった」などとコメントを残し、決して古橋の獲得を望んでいなかったと主張したのだ。
移籍したばかりだが、早くも古巣セルティックへの復帰も噂されている古橋。約1年後にはワールドカップを控えており、サッカー日本代表としての立場を確立するためにも、現状を変える必要がありそうだ。