MF:楢原慶輝(ならはら・よしき)
生年月日:2004年4月7日(21歳)
所属クラブ:サガン鳥栖
サガン鳥栖の楢原慶輝は近年、苦しい時期を過ごしている。
鳥栖の下部組織で育った楢原は、U-18在籍中の2022年にトップチームデビューを果たした。年代別サッカー日本代表としてアジアの舞台で戦った経験があり、同学年の福井太智(現アロウカ)らとともに、クラブの将来を担うタレントとしてブレイクが期待されてきた。
しかし、楢原はプロ入り直後、怪我という大きな壁に直面した。
トップチームに正式昇格した2023年、若きミッドフィルダーは、夏から徐々に出場時間を増やしていた矢先に大怪我を負ってしまう。同年9月のトレーニング中に負傷し、右膝前十字靭帯損傷と診断され、シーズンアウトが決定。昨季は8月に行われた第25節の鹿島アントラーズ戦でリーグ戦復帰を果たしたが、ほぼ1年を棒に振ってしまった。
当時の鳥栖はJ1残留が危ぶまれる状況。監督が代わり、布陣も、志向する戦い方も変化していく中で、左右両サイドのウイングバックとサイドバックでプレー可能な同選手は、試合ごとに起用ポジションが変わるなど、復帰直後から難しい対応を迫られた。最終的に、昨季はJ1で6試合に出場したが、終盤戦はすべてベンチ外だった。
J2で迎えた今季は再び戦列を離れており、楢原はここまで公式戦の出場がない。プロ1年目に続いて、またもフルシーズンを戦うことは叶わず、苦しい状況が続いている。
鳥栖にとって、今季がJ1復帰を賭けた重要なシーズンである事は言うまでもないだろう。新生「背番号8」には一日でも早い戦列復帰が求められている。