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スウェーデン出身のデニス・ヒュメットは、今年3月にガンバ大阪に加入。言語や文化が異なる日本のJリーグで活躍するため、学びと修正を繰り返してきた。その姿勢と、母国スウェーデンにいる家族を喜ばせたいという強い思いが、ヒュメットを突き動かす力になる。(取材・文:高村美砂)
著者プロフィール:高村美砂
雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。
「使命感、マインドがすごく好き」ゴールパフォーマンスの意味
直近のルヴァンカップ1stラウンド3回戦・ジュビロ磐田戦で、デニス・ヒュメットはガンバ大阪での3得点目を刻んだ。中谷進之介からの絶妙なスルーパスに合わせて抜け出し、飛び出した相手GKの頭上を狙ったループシュートだ。これまで決めてきたリーグ戦での2得点とも違う技術を光らせた一撃。決めた後は、いつものように、メガネポーズで喜びを表現した。
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このメガネポーズは彼自身が親しみを寄せるヒーロー『バットマン』に準えたもの。遡ること、2年ほど前。ゴールを決めた際に初めて披露したところ、小さな子供から「あれはどういう意味だったの?」と尋ねられたことが始まりだったという。
「僕がその子に『あれはバットマンポーズなんだよ』と説明した時から、それが僕のゴールセレブレーションとして定着するようになりました。僕もよくバットマンの映画版は見ていましたし、すごく好きなヒーローの一人でした。表向きの顔は大富豪でありながら、一方でバットマンという裏の顔を持ち、悪と立ち向かう。その誰かを助けたい、勇気づけたいという使命感、マインドがすごく好きなんです。僕自身も、変装こそしませんが(笑)、サッカーを通して、誰かを元気にしたり、誰かの心を明るくできれば嬉しいし、何よりたくさんの子供たちの人生にとって助けになるような存在になれれば本当に嬉しいです」
来日から約2ヶ月の時間が流れた。加入当初は日本のサッカー、Jリーグの戦いに慣れず、ややフィットに時間を要したが、その過程において続けてきた試行錯誤は今、ヒュメットの力に変わり、本来の姿を表現することにつながっている。