「僕が日本で活躍する姿を通してメッセージを届けたかった」
そういえば、4月29日に戦った13節・京都サンガF.C.戦で1ゴール1アシストの活躍を見せた時、テレビカメラに向かって、母国で病に伏している父をはじめとする家族に向けてメッセージを送っていたヒュメット。
「僕の兄弟や両親は、僕が5歳の時からずっと僕のサポートをしてくれました。その彼らに僕が日本で活躍する姿を通してメッセージを届けたかった。父が今、病で苦しんでいる状況にあるからこそ、自分がポジティブなメッセージを送らなければいけないと思っていました」
続く、14節・湘南ベルマーレ戦で2試合連続ゴールを決めた時も「家族にいい報告ができる」と喜んでいたが、一方で、「時差の関係でまだ(映像を)観れていないかも」とも。
「彼らのことだから朝早くに起きて結果を気にしてくれていると思いますが、できれば僕としてはナイターで、19時から試合をしたい。そしたら時差的に考えても、彼らはオンタイムで僕のプレーを楽しめるはずだから(笑)」
今週末の5月25日に戦う第18節・川崎フロンターレこそ16時キックオフの予定だが、19節・鹿島アントラーズ戦以降は、暑さが落ち着くまで、ヒュメット待望のナイトゲームが続く。つまり、海の向こうでともに戦ってくれている家族を繰り返し『オンタイム』で喜ばせられる時がきたという見方もできる。冒頭に書いた磐田戦のように、だ。
その事実は必ず、ヒュメットをより強く、貪欲にゴールへと向かわせる。
(取材・文:高村美砂)
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