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え? 早すぎ!? 欧州から一瞬で帰ってきた日本人選手5人。様々な理由で帰国を決断した男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FW:永井謙佑(ながい・けんすけ)

再掲載 永井
【写真:Getty Images】

生年月日:1989年3月5日
移籍先:名古屋グランパス→スタンダール・リエージュ(ベルギー)
移籍先でのリーグ戦戦績:11試合0得点1アシスト
在籍期間:2013年1月〜2013年8月

 永井謙佑は、36歳となった今も名古屋グランパスで自慢の快足を飛ばしているが、若き日の欧州挑戦は7カ月で終わりを迎えた。

 大学卒業後に名古屋に加入し、2年目となる2012シーズンにはJ1で30試合出場10得点を記録。同年のロンドン五輪ではU-23日本代表のエースとして躍動し、初戦のスペイン代表との試合では守備陣を翻弄。その後もチームは快進撃を続け、日本の44年ぶりとなるベスト4進出の立役者となった。

 この活躍を受け、2013年1月にベルギーのスタンダール・リエージュに移籍。4年半契約が示すように、クラブの期待は大きかった。しかし、シーズン途中の加入で定位置をつかめず、リーグ戦11試合で無得点。翌シーズンは開幕からベンチ外が続き、わずか1度のベンチ入りも出場なし。8月には名古屋復帰が決まり、欧州挑戦は短命に終わった。

 名古屋復帰直後はなかなか調子が上がらなかったものの、2014〜2015シーズンには2年連続で2ケタ得点を達成し、本来の得点力を取り戻した。スピードを活かしたハイプレスも効果的で、長年活躍を続けている。

 のちに明かされたところによれば、永井はスタンダール・リエージュ時代、筋力不足を指摘され、筋トレ量を増やされたことが影響し、最大の武器であるスピードが失われてしまったという。最大の武器を生かすどころか削がれたことで、環境への適応は難しかった。

 それでも、この挑戦は自らの適性を見極める機会となり、早期の帰国がその後の安定したキャリアにつながったのは間違いない。

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