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フォーカス 6か月前

え? 早すぎ!? 欧州から一瞬で帰ってきた日本人選手5人。様々な理由で帰国を決断した男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:泉澤仁(いずみさわ・じん)

大宮アルディージャ所属MF/FW:泉澤仁
【写真:Getty Images】

生年月日:1991年12月17日
移籍先:ガンバ大阪→MKSポゴニ・シュチェチン(ポーランド)
移籍先でのリーグ戦戦績:1試合1得点0アシスト
在籍期間:2019年1月〜2019年6月

 泉澤仁は、2014年に関西学院大学から大宮アルディージャ(現・RB大宮アルディージャ)に加入してプロ入りし、鋭いドリブルと左足のキック精度を武器にJリーグで存在感を放った。

 大宮で3シーズンプレーした後、2017年にガンバ大阪へ完全移籍。2018年には東京ヴェルディへの期限付き移籍も経験し、ステップアップを重ねた泉澤は、2019年1月にポーランド1部のMKSポゴニ・シュチェチンへ完全移籍した。2年契約+延長オプション付きで加入したことからも、クラブの期待の高さがうかがえた。

 しかし、新天地でのスタートは想像以上に厳しかった。初出場は4月になってから。この試合でいきなり得点を挙げてアピールできたかと思われたが、その後はまったく起用されず、夏に横浜F・マリノス加入が決定した。

 のちに泉澤は大宮の公式サイトのインタビューで「言葉が通じないことで適応が難しかった」「サッカー観の違いを感じた」と語った。特に日本で一般的な「チャレンジ&カバー」の意識が乏しく、「やられたら自己責任」というスタンスに戸惑ったという。失敗しても助けがない環境では、持ち味のドリブルも活かしづらかったのだろう。

 個の能力を重視する欧州のスタイルが合わなかったのか、あるいは順応する時間が足りなかったのか。いずれにしても、泉澤はわずか半年で帰国を決断したが、2021年のヴァンフォーレ甲府ではJ2で26試合10得点と本来の実力を示した。欧州挑戦は短期間で終わったが、その経験は自身を見つめ直す貴重な機会となった。

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