4位:レノファ山口FC
監督:志垣良
J2リーグ順位:18位(勝ち点17)
J2リーグ成績:3勝8分8敗
未消化試合:なし
レノファ山口FCはシーズン半分の日程を終えて、J3への降格圏となる18位に沈んでいる。ボトムハーフのなかで山口ほど課題と成長が明確なクラブはないだろう。
志垣良監督率いるチームは、ここまで19試合で18得点24失点という成績だ。得点は19位のカターレ富山(16得点)に次いで、リーグワースト2位タイの数字であり、山口には決定力が欠けている。
Jリーグの公式スタッツによると、山口のゴール期待値(あるシュートチャンスが得点に結びつく確率)はリーグ9番目タイの「24.4」を記録した。決定機を何度も作ったのにも関わらず決めきれない試合が散見されており、これが勝ち点の取りこぼしに繋がっている。後半戦もこの「悪癖」を改善できなければ、残留争いを抜け出すことは不可能だろう。
その一方で、最大の課題だった守備面に、ここにきて改善の兆しが見えているのはポジティブな要素だ。
なかなか失点が止まらなかった山口だが、直近のリーグ戦4試合は3得点2失点と堅守を見せた。特に素晴らしいパフォーマンスだったのが、第18節のジェフユナイテッド千葉戦だ。この試合では、合計19本のシュートでゴール期待値「1.73」を記録した相手の攻撃を完封。粘り強いディフェンスで首位クラブから貴重な勝ち点1をもぎ取った。
守備が堅いチームは大崩れしないが、ゴールが無ければ勝利は無い。後半戦の山口には得点力向上というもう一つの課題の改善に期待したい。
