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Jリーグ 5か月前

25歳のサッカー選手が引退を覚悟した。自分の歩いてきた道が間違っていたことに気づいた日【コラム】

シリーズ:コラム text by 岡田優希 photo by Getty Images

「もう二度とあんな悔しい想いはしたくない」

 それからサッカー選手としてプレーする景色が大きく変わりました。

「結果」が全ての世界。
 
 日々の練習から自分の力を証明し、競争に勝って試合に出場し、チームを勝利に導くことで選手としての価値が高まり、信頼を勝ち取る。
 
 いつ終わるかわからないこの世界で、どんな練習、試合でもその瞬間の100%を発揮する。
 
「結果」が全てだからこそ、「結果」というのは自分にはコントロールできないからこそ、後悔なく自分らしくプレーすること。
 
 これがドイツでの経験を経て学んだことでした。
 
 2022年に宮崎の地でリスタートしてから、2023年にはギラヴァンツ北九州、2024年から現在まで奈良クラブでプレーしています。
 
 毎年オファーをいただき、選手として求められるというのは大変有り難いことです。
 
 2021年に契約満了になり、トライアウトに出たり、2022年の2月には給料がなかった時代から考えると、想像もしなかった奇跡のような日々を過ごしています。

 
 そしてそんな日々を過ごしていくうちに、「結果」にこだわり日々ベストを尽くす、というその「在り方」こそが全てではないかと気づきました。
 
 もう二度とシュートを外して、自分の武器で負けたくない。
 
 もう二度と生き様で後悔したくない。
 
 もう二度とあんな悔しい想いはしたくない。
 
 しかし、どんなにコンディションが良くても、試合に出場できなければ意味がありません。
 
 試合の展開的にシュートを1本も打てないこともあります。
 
 自分が完璧だと思ったシュートもGKに阻まれることもあります。
 
 自分にコントロールできることは限られています。
 
 しかし「結果」を出すために、どのような姿勢で練習に取り組むのか、今何をすべきなのかを考え、実行することは、自分でコントロールできます。
 
 自分にできることを最大限やりきった結果、結果はどうなるか分かりませんが、その時にできる全力を尽くすこと、その日々こそがサッカー選手としての「在り方」ではないか。

  
「夢」だったドイツでのプレーがあっけなく終わり、代わりに手にしたものは愚直に「結果」にこだわること、すなわちそれは「在り方」でした。

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