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Jリーグ 5か月前

その姿勢がある限り…。松澤海斗には苦しくも必要な決断だった。「今も大好き」最後に残したV・ファーレン長崎への愛【コラム】

シリーズ:コラム text by 椎葉洋平

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 6月28日、松澤海斗のベルギー1部・シント=トロイデンへの移籍が発表された。ラストマッチとなった22日のロアッソ熊本戦に途中出場し、試合後はアウェイに駆けつけた約2500人ものサポーターに送り出された。輝かしい未来をその手でつかみ取るため、松澤は海を渡る。(取材・文:椎葉洋平)

V・ファーレン長崎での「ラストダンス」

V・ファーレン長崎MF松澤海斗
【写真:Getty Images】

 熊本戦後、他の選手より遅れてミックスゾーンに姿を現した松澤の目はまだうるんでいた。

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「あんなに(サポーターが)来ると思っていなかったので。あれだけ大勢の方が来てくれて、自分の名前を叫んでくれて。めちゃくちゃ聞こえました」と涙の理由を明かす。

 一方で、それは試合が終わってからのこと。澤田崇に代わってピッチへ投入され終了の笛が鳴るまでの間、チームのためだけに戦い続けた。

「その後のことは置いておいて、目の前の試合に勝つということだけを意識して、チームが勝つということだけを(考えていた)。覚悟を持ってフィールドに入りました」

 いかにもサッカーに対して真っ直ぐな松澤らしい。左サイドでボールを受けるとファーストチョイスはドリブル。後のことを考えると怪我を恐れてもおかしくはない状況だが、これまでの試合と同様かそれ以上に、仕掛けからゴールマウスを目指した。

 79分にはカットインから右足でシュートを放つ。熊本の選手に当たったボールはコースを変え、GKの意表を突く形でゴールへ向かった。必死に手を伸ばしたGKの好セーブによってゴールとはならなかったが、その後の時間帯も含め長崎での「ラストダンス」に全力を注いだ。

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