DF：井上太聖（いのうえ・たいせい）

生年月日：2002年10月1日（22歳）
所属クラブ：サガン鳥栖
今季リーグ戦成績：22試合2ゴール0アシスト

　井上太聖がサガン鳥栖であまりに充実したシーズンを過ごしている。22歳のディフェンダーは既にチームに欠かせない存在になっており、J1クラブの補強ターゲットに名を連ねていても不思議ではない。

　同選手が鳥栖の一員となったのは順天堂大学に在籍していた昨年のこと。特別指定選手として帯同し、第16節の横浜F・マリノス戦で先発に名を連ね、J1デビューを果たした。クラブの期待の高さが表れた抜擢だったが、不運にも前半途中で負傷交代。戦線離脱を余儀なくされた。

　その悔しさを糧に、プロ1年目の今季は見事なスタートを切っている。

　開幕節のベガルタ仙台戦で途中出場すると、続く第2節のジュビロ磐田戦から先発の座を獲得した。以降、センターバックの主力として出場数を伸ばしていき、ここまでリーグ戦全試合に出場。最終ラインの選手ながら2ゴールを記録している。

　飛ぶ鳥を落とす勢いで台頭した井上の強みは、守備的な選手に必要な能力をバランスよく兼ね備えていることだ。広大なエリアをカバーできるスピードに加え、ドリブルでの大胆な持ち上がりや精度の高いロングパスといった足元の技術も光る。

　井上の次なる居場所は、おそらくJ1で間違いないだろう。どのチームでも活躍できそうな万能型DFだ。