12位:ギラヴァンツ北九州

【写真:Getty Images】
純資産(2024年度決算):3600万円
売り上げ高:9億700万円
当期純利益:-3800万円
ギラヴァンツ北九州は純資産が3600万円で厳しい財務状況にあるが、ピッチ上での成績は着実に成長している。
2023シーズンにJ3で最下位に沈んだ影響で、スポンサー収入は4億8700万円から4億3600万円へと減少したが、2024シーズンは昇格プレーオフ圏を狙える戦いぶりを見せたことで観客動員数が回復。入場料収入は前年の8300万円から1億2000万円へと大幅に増加した。
また、2024年度はトップチーム人件費や運営費の節減に努め、赤字幅を縮小した。人件費はJ3平均を下回っているが、成績・売上高はJ3上位に位置している。
2023年1月に社長に就任した石田真一氏は、元商社マンであり、公益財団法人スポーツヒューマンキャピタル(SHC)でクラブ経営を学んだ人物。特に観客動員数の増加に強い関心を持ち、本拠地「ミクニワールドスタジアム北九州」のアクセスや景観の良さを収益増加の武器として活用しようとしている。
石田社長は2025年の新年の挨拶で「クラブとしてJリーグ参入15周年という節目の年となります。これまでクラブを支えてくださった皆さまへの感謝を伝えるとともに、クラブの歴史を未来につなぎ、関わるすべての方にとって思い出に残るシーズンとすべく、さまざまな取り組みを進めてまいります」とコメント。新たな挑戦と施策に意欲を見せていた。