「そういったところが結果に結びついている」V・ファーレン長崎で活きる後藤雅明の特長

　後藤はロングキックの精度も優れているものの、シュートへの素早い反応やハイボールへの安定した対応など、基本的に守備者としての能力に特長がある。高木監督のもと待ち構える守備から奪いに行く守備へと変わり、中央の守りは強固になった。その分ウイングバック（WB）の背後を突かれ、素早くクロスを上げられるシーンは少なくない。そこでハイボールをキャッチして攻撃を遮断できる後藤の特長が活きている。

　また、以前の長崎のように、相手に予測されたうえでそれでもビルドアップで打開していくのは容易ではない。現在は前線からの守備や前線に張るフアンマ・デルガドやマテウス・ジェズスを狙ったロングボール、WBやシャドーなど縦へのパスが増え、以前そこに割いていた集中力、エネルギーを守備に向けられるようになった。

「前への意識というかゴールへの意識、そういったものは変わったと思います。相手陣地でサッカーをできるだけしようというのは高木さんから最初のミーティングでもあって、そういったところが結果に結びついているし、前へのエネルギーが出ている」と後藤は高木体制のここまでを振り返る。