「慰めてくれて」スタメン落ち、海外にはばたく同世代の活躍に何を思う
徳島戦以後、スタメン出場を続けていた西野だが、第19節のFC今治戦で1度、スタメンを外された。悔しさを隠せなかった彼を支えてくれたのは、クラブの先輩たちだった。
「正直、昔から顔に出ちゃうタイプなので、悔しさが滲み出ていたと思います。そんなとき、(荒野)拓馬くんに『前半戦でこれだけ出場して、いろいろ経験を得たんだから、ここで腐ったら絶対ダメだ。こういう時にどんな振る舞いをするかで、プロとして、この先チームを背負っていけるかが決まる』と言ってもらって…拓馬くんだけじゃなくて、(高嶺)朋樹くんをはじめ、いろんな人が声をかけてくれて、慰めてくれて。気を遣わせちゃダメだなって。もう1回やってやろうと」
若くから世代別代表の常連でもあった西野。共に戦い、鎬を削った同世代の高井幸大や北野颯太らはJ1の舞台で存在感を放ち、世界へ羽ばたく中、焦りを感じないわけではない。
「正直、プロ入り前に思い描いていた姿より、自分の歩みは2、3年遅れています。同世代で海外に行っている選手も多いですし、そのぶんここから成長曲線をもう1段、もう2段上げなきゃいけない。でも今は、コンサドーレをJ1に上げることだけに集中して、自分ができることを精一杯やって、同年代のトップ選手たちにここから追いつきたいと思っています」
西野のプロとしての成功を信じ、背中を押し続けてくれた恩師がいる。その存在を強く胸に刻み、迎えたのが6月28日、ロアッソ熊本戦だった。