新たな環境での経験を経て、深井一希に芽生えたもの「やっぱり人間、欲が出るので」
「非常に面白いです。子供たちにとっても現役選手に関われる機会ってなかなかないですし、僕自身も勉強にもなっているので、互いの刺激になっていると思います。色々な意見もあると思いますが、行動したもの勝ちかなと思っていますね」
クラブのアカデミーのみに拘らないのも深井のポリシーゆえだ。
「もちろんアカデミーに強くなってほしいですけど、僕は北海道全体としてレベルが上がれば、そこからまたいい選手がコンサドーレに入ってくる循環になると思っていて、アカデミーだけに拘らず、他の学校に行かせてもらっています。僕自身、コンサしか見てないんで、違う環境で経験するのも有意義と思ったのも正直なところです。実際に行ってみて、自分自身、すごくいい経験をさせてもらっていると思っていますし、本当によかったなと思います」
医師からも治るか分からないとも言われた、5度目の前十字靭帯の負傷をキッカケに、より深井はピッチに立てる尊さと、プロサッカー選手としての有限の時間を噛み締めている。
「今年の藤枝・大宮戦と出場して、改めてピッチでサッカーできるというのは素晴らしいことだと思いました。ただ、やっぱり人間、欲が出るので。もっといいプレーをしたい、もっとチームのためにという気持ちも強くなりました。ここから、コンディションを上げてチームに貢献する想いは強いです。そして、サッカー選手である以上、常に上手くなることを目指さないと成長はないと思うので。サッカーができる限り、全力で自分が上手くなるためにトライし続ける。強くなるために力を注いだ結果が、チームのためになると思ってます」
そんな姿を体現しているチームメートがキャプテンの高嶺朋樹だ。