Jリーグの開幕から30年余り。歴史が重なるうちに、万人規模のスタジアムで戦うトップチームだけでなくクラブの下部組織にも多くの実績が生まれている。今回はJリーグが今年7月に発表した2024年度の決算をもとに、アカデミー関連経費が高いクラブをランキング形式で紹介する。未来への投資に最も熱心なのはどのチームだろうか?[2/5ページ]
※情報は9月3日時点のもの。
4位:ガンバ大阪
2024年度アカデミー関連経費:4億1100万円
前年度経費:3億8500万円
ガンバ大阪の下部組織はこれまでに稲本潤一や家長昭博、宇佐美貴史や堂安律など、Jリーグだけでなく日本サッカーを代表するようなタレントを多数輩出してきた。
2024年度のアカデミー関連費用ではJリーグ全60クラブの中で4番目に高い4億1100万円を投じているが、その金額に見合った成果をあげられているように見える。
ガンバの育成組織出身の南野遥海は、2023年にトップチームに昇格してからローン移籍でテゲバジャーロ宮崎や栃木SCに加入し、シーズンごとに異なるチームで戦ったが、今季から古巣に復帰。ここまでリーグ戦9試合に出場している。
得点への直接関与はまだないものの、南野はリーグ第14節・湘南ベルマーレ戦で途中出場から見せ場を作った。ペナルティーエリア内でドリブルを実行し、シュートまでこぎつけている。
栃木時代にはJ2で7ゴール2アシストと結果を残しており、ポテンシャルは十分だろう。
ガンバは2023年12月に「フットボール本部」設立を宣言。トップチームからアカデミー、スクールまで一貫したスタイルを構築することを目的とする試みで、ガンバをはじめV・ファーレン長崎などで監督を務めた松田浩氏を本部長に迎えた。
育成組織が大きな成果を上げるのはまだ先になるかもしれないが、このプロジェクトが成就すれば再び日本を代表するような選手を輩出するかもしれない。
