
覚醒中の30代選手5人【写真:Getty Images】
年齢を重ねることは、サッカー選手としての衰えを意味するとは限らない。むしろ経験と知性を武器に、キャリアの新たなピークへと突入するベテランたちがいる。今季のJリーグでも、30代に差しかかった実力者たちが各クラブで存在感を発揮。アラサー世代の覚醒が、リーグの勢力図に確かな影響を与えている。今回は、今季躍動するアラサー世代の5人をピックアップして紹介する。(※成績は4月23日時点)[2/5ページ]
MF:川辺駿(かわべ・はやお)

サンフレッチェ広島の川辺駿【写真:Getty Images】
所属クラブ:サンフレッチェ広島
生年月日:1995年9月8日
今シーズン成績成績:11試合1得点1アシスト
今シーズンからバルトシュ・ガウル監督が就任し、新たなスタイルの構築に取り組んでいるサンフレッチェ広島。試行錯誤が続く中で、確かな存在感を放っているのが川辺駿だ。
昨年9月に30代へ突入したが、そのパフォーマンスは円熟味を増している。
象徴的だったのは開幕節のV・ファーレン長崎戦だ。
鋭いカウンターから東俊希が左サイドを突破し、ゴール前へ折り返すと、川辺がタイミングよく飛び込み右足で冷静にフィニッシュ。新体制の船出に勢いをもたらす一撃となった。
欧州でプレーしていた時期は、攻撃的MFとして得点力を発揮してきた一方、広島復帰後は中盤のバランサーとして守備や配球に重きを置く役割を担ってきた。
しかし今季は役割に変化が見られ、前線へ顔を出す回数が増加。攻撃参加の頻度が上がったことで、持ち味であるダイナミズムと得点感覚がより際立っている。
さらに守備面でも強度の高いプレーを継続。リーグ第4節・京都サンガF.C.戦では左サイドを駆け上がってきた福田心之助に鋭いチャージを披露した。
以降も球際での激しいタックルや素早い切り替えでボールを奪取するなど、欧州で磨いたスキルを遺憾なく発揮している。
攻守両面でチームを支えるその働きは、まさに中盤の要と呼ぶにふさわしい。
監督交代という変化の中で、川辺は自身のプレーの幅をさらに広げた。
新たな役割を高いレベルで体現する姿は、チームが次のステージへ進むための重要な鍵となっている。