
覚醒中の30代選手5人【写真:Getty Images】
年齢を重ねることは、サッカー選手としての衰えを意味するとは限らない。むしろ経験と知性を武器に、キャリアの新たなピークへと突入するベテランたちがいる。今季のJリーグでも、30代に差しかかった実力者たちが各クラブで存在感を発揮。アラサー世代の覚醒が、リーグの勢力図に確かな影響を与えている。今回は、今季躍動するアラサー世代の5人をピックアップして紹介する。(※成績は4月23日時点)[4/5ページ]
DF:室屋成(むろや・せい)

FC東京の室屋成【写真:Getty Images】
所属クラブ:FC東京
生年月日:1994年4月5日
今シーズン成績成績:11試合2得点1アシスト
昨年5月、5年ぶりにFC東京へ復帰した室屋成。今シーズンはキャプテンに就任し、リーグ戦全試合に出場しながら、好調を維持するチームをピッチ内外でまとめ上げている。
ここまで披露しているパフォーマンスは充実の一言に尽きるだろう。
ドイツでの経験を経て、対人の強さや球際での激しさといった守備面の強度が一段と向上。闘う姿勢を前面に押し出し、周囲の選手たちにもその熱量を波及させている。
リーダーとしての振る舞いも含め、チームに与える影響は非常に大きい。
さらに、室屋の代名詞でもある豊富な運動量は今季も健在だ。
90分間を通して上下動を繰り返すスタミナに加え、その質も向上しており、攻守の切り替えの速さがチームの推進力となっている。
攻撃面でも存在感は際立つ。すでに3ゴールを記録しているが、いずれもサイドバックの枠を超えた積極的なポジショニングから生まれたものだ。
ゴール前に顔を出すタイミングや判断の的確さは見事で、得点への意識の高さが結果に直結している。
とりわけ明治安田J1百年構想リーグ第12節・水戸ホーリーホック戦で見せたスーパーミドルは、セカンドボールへの嗅覚とキックフェイントで相手をかわすテクニックに裏打ちされたものだった。
身体のキレも申し分なく、プレー全体に躍動感がある今季の室屋は、まさに“覚醒”という言葉がふさわしい。
攻守両面でチームを牽引するキャプテンの存在が、FC東京の現在地を押し上げている。