
オランダ代表のキーマンたち【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)の初戦となるオランダ代表戦は、日本代表にとってグループステージ突破を占う重要な一戦となる。世界トップクラスの実力者が揃うオランダ代表に対し、日本はどの局面で優位に立てるのか。試合の行方を左右しそうな5つのマッチアップを整理した。(文:河治良幸)[1/2ページ]
攻撃力か守備力か。左サイドの人選がカギに…

オランダ代表DFデンゼル・ドゥンフリースと日本代表FW中村敬斗【写真:Getty Images】
日本代表にとって、いきなりの大一番となるオランダ代表戦。世界屈指のタレントを擁する相手との戦いでは、各局面での個の攻防が勝敗を左右する可能性が高い。注目したい5つのマッチアップを見ていこう。
① デンゼル・ダンフリース vs 中村敬斗(鈴木淳之介)
日本が最も警戒すべき一人が、右サイドから強烈な推進力を見せるデンゼル・ダンフリースだ。
ニューヨークで行われた直前のウズベキスタン代表戦でも、右サイドバックとして先発し、攻撃時にはウイングのような高い位置を取り続けた。
ロナルド・クーマン監督の4-3-3において、ダンフリースは事実上の武器となっている。日本は中村敬斗が先発濃厚。中村が高い位置を取ればダンフリースの背後を突ける一方、守備対応が増えれば持ち味が半減する。
森保一監督が守備を優先するなら、本職がセンターバックの鈴木淳之介をウイングバックに配置し、マンマーク気味に抑え込む選択肢も考えられる。
攻撃力を取るか、守備の安定を取るか。日本の左サイドの人選は試合全体の流れを左右しそうだ。
ガクポ封じのキーマンは…

オランダ代表FWコーディ・ガクポと日本代表DF冨安健洋【写真:Getty Images】
② コーディ・ガクポ vs 冨安健洋(渡辺剛)
オランダ代表の左ウイングを務めるコーディ・ガクポは、直前のテストマッチで2得点を記録し好調を維持している。ガクポの特徴はスピードだけではない。
左から内側へ切れ込みながら強烈なシュートを放つ形が最大の武器で、右センターバックとの対戦を得意としている。ここで鍵を握るのが冨安健洋だ。怪我からの復帰直後ではあるが、コンディションが整えば日本最高の対人守備能力を持つ守備のスペシャリストである。
もし冨安が先発しない場合は渡辺剛がその役割を担う可能性が高い。日本としてはガクポを1対1で止められるかどうかが重要なポイントとなる。
複数人で対応する状況が増えれば、その分フレンキー・デ・ヨングやタイアニ・ラインデルスらが中盤で自由を得ることになり、オランダ代表の攻撃にさらなる厚みを与えてしまうだろう。
試合の流れを左右する司令塔対決

オランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングと日本代表MF鎌田大地【写真:Getty Images】
③ フレンキー・デ・ヨング vs 鎌田大地
試合のテンポを握る攻防という意味では、このマッチアップが最も重要かもしれない。
オランダ代表の司令塔フレンキー・デ・ヨングは、最終ライン付近まで下がってボールを受け、自ら運びながら攻撃を組み立てる。今回のワールドカップ(W杯)メンバーでも、中心選手として招集されている。
鎌田大地は守備のバランサーであり、攻撃の起点でもある。
デ・ヨングへのパスを制限し、持たれても前を向かせない役割が求められる。鎌田がデ・ヨングを自由にさせなければ、日本は高い位置でボールを奪う回数を増やせる。
しかし、デ・ヨングに前進を許せば、日本の中盤と最終ラインの間に危険なスペースが生まれる。
派手な数字には表れないが、ボール支配率や試合展開を決める駆け引きとなりそうだ。